タイトルの ブレイン・ゲーム
和訳するのに、たくさん ブレイン を使いました( ̄Д ̄;;
私にとってのブレイン・ゲーム・・難しかった〰〰![]()
でもこのクレイグ氏の解説、ホントに素晴らしいです。
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Brain Game: Kei’s Aggression Yields Big Results
Story By:
Craig O'Shannessy
07:15 PM GMT November 13, 2014
世界トップランクの選手をもってしても、球が弾みにくいO2アリーナのインドア
コートで、ウィナー(ラリーで獲得するポイント)を勝ち取る事は並大抵ではない。
そこへ、ケイ・ニシコリの登場だ。
フェレールを下した試合で彼が奪取した41ウィナーのうち、フォアハンドで得た
ウィナーは19。
ニシコリのフォアハンドは、アグレッシブな ベースライン・ウォーリアーズ
として、似た者同士であるフェレールとの、その得点力に関して明暗を分けた。
ニシコリの19に対して、フェレールがゲットできたのは、わずかに5。
ファイナルセットでは、ひとつもウィナーを奪えなかったフェレールに対し、15
ものウィナーを、これでもか、とコートに叩きつけた。
日本のライジング・スターである彼のフォアハンドは、身長を178cmではなく、
195cmものプレーヤーサイズに変身させてしまうようだ--
他の対戦相手達--ラオニッチやチリッチのような--が、より強く、よりフラットに
打ち込むのに対し、ニシコリは、より ヘビー(重く) に打つ。
彼の驚異のテクニックとは、バックスイング時に右手首と右腕に溜め込んだ力を、
最大限のスイングスピードへと変化させること。
それは、空気を切り裂く速球となるだけではない、コートに激しく叩きつけられ、
高く跳ね上がる--
従って対戦相手のラケットに圧し掛かる重みが与える代償も、その後のプレーを
より不利な状況へと向かわせる以外にはない。
ベースラインから打つショットがネットを越える高さについて、フェレールが76cm
であるのに対し、ニシコリは65cm。
フェレールはフォアハンドを、その高さこそが武器と考えている。
ニシコリのフォアハンドの平均時速は 119km/h、わずかにフェレールの
117km /h を上回るくらいだ。
--が、どう打つか、という視点から見れば、彼のとんでもない立ち位置を計算に
入れるべきだ。
彼は、ベースライン際から打つ・・・!
そこから繰り出されるショットは、スーパーショットとなり得るのだ。
フェレールは確かに、ショート・ポイント(5ショット以内の短いラリーで得るポイント)
では 48 と、ニシコリの 47 を上回る。
しかし、ラリーがもう少し続くと、ニシコリのワンマンショーとなる--5以上~8ショット
以内でのラリーでは、ニシコリ 33 x フェレール 18 と、圧倒している。
また、フォアハンドのアンフォースド・エラーは、ニシコリが 15 ではあるが、フォア
ハンドのウィナーが 19 なので、+4。比してフェレールは フォアハンドのアン
フォースド・エラーは 7 しかないが、 フォアハンドのウィナー が 5 なので、
-2 である結果を見れば、これもまた評価せざるを得ない。
ニシコリのフォアハンドは、試合が進むに従って良くなっていく。
第1セットでは7、第2セットで4、最もゲーム数が少なかったファイナルセットで
8 ウィナーも獲っている。
第3セット第2ゲーム、ニシコリのサービスゲームで、サーブがフェレールの前に
落ちた。フェレールのリターンを、フォアハンドで返したショットは、フェレールの
アドバンテイジサイドに突き刺さり、ウィナーとなる。フェレールは一歩も動くことが
できず、ボールの行方をただ見守るしかなかった。
ウィナーは、ニシコリの名前が付けられたジャンプ(エアケイ)--両脚共が宙に
浮く、このジャンプから生まれる。
第3ゲーム、ニシコリはまた一つ、フォアハンドでウィナーをキメている。今度は
フェレールのサービスゲームで、ニシコリが打ったのはアドバンテイジサイドか
らのスナップを効かせた重いスピンのかかったショット。
第4、第5ゲームでは、唖然とさせるようなフォアハンドのウィナーがあった。
フェレールからのリターンを様々な方向に返しつつ、最後は相手のデュースサイド
へのダウンザライン(ストレート)できっちり決めた。
ニシコリに残された課題は、サーブ だ。
対フェレール戦では6回、オープニングマッチの対マレー戦で8回、フェデラー
との第2戦では5回ものダブルフォールトが記録されている。
もしこの課題をクリアし、彼の世界トップレベルのフォアハンドに匹敵するレベルに
なれば、頂点に駆け昇るための装備は、全て揃うことになる・・・
