浜辺にいる二人の少女ーー
何故か浮かない顔のローラと、従妹の(仮に)キャシー。
キャシーは、顔中に思春期特有のニキビをいっぱい作っていたが、元気に浜辺を駆け回
っている。
ーーローラとは対照的だった。
ローラはといえば、大きな帽子は日除け。水着は、(コダイが好きな(;^_^A)
『ベニスに死す』
・・彼女の浮かない表情には理由があった・・
それは、夏休み、彼女ひとりだけ、この別荘に厄介払いでもされるかのように送り込ま
れたことーー
まだ小さい弟は、手がかかるからといって、自宅に留まり両親に甘えている・・!
それに引き換え、自分は、たった一人の小間使いに付き添われ、鉄道を乗り継ぎ、や
っとの思いでここまで辿り着くと、彼女(小間使い)はさっさと故郷に戻り、後はひとりで
見知らぬ街を、従妹の屋敷まで向かったのだ・・・
まだ若い娘だというのに、誰も自分の身の危険など想像もしない、気にかけてもいない
とはーーー!!

