白い詰襟の答えを書く前に、港の風景に続いて見えてきた映像について書こうと思う。
そして、私が視る前世の映像とは、多分、ほとんどがその人の
人生の核心部分ーーハイライトーー
であると思われることを、記憶に留めておいていただきたい。
港の景色から転じて見えてきたのは、古い木造の校舎の2階ーー校舎が木造なら机も椅子も
木造ーー学校の教室のように見えた。
教室の窓は全て開かれていて、心地よい風が入ってくるーー
その窓際の席に、一男は座っていた。
手持ち無沙汰だったのか、小さな紙ヒコーキを作り、窓の外に飛ばしている・・・
ーー間もなく、入り口の扉が勢いよく開き、先生らしき男性が入ってきた。
背が高いーー年の頃は、40才前後だろうかーー白いジャケット、ズボンもシャツも皆、白。
細く、すらりと背の高いその先生が抱えていたのは、ぶ厚い本3冊。
1冊の厚みが10センチほどもあろうかという本の束を、中央の教壇にどさっと置いた。
その置き方も無造作で、乱暴な感じーー
一見して、体型や、身長の高さから、西洋人のように見える男性は、ぎょろりと生徒を睨みつけ
た。鋭い視線を生徒に向けたまま、黒板に字を書き始めるーー
その日が、生徒と担任の初顔合わせであるにも拘らず、自己紹介も何も無いまま、いきなりの


