Posted 1/17/14
15歳のユリア・リプニツカヤ(ロシア)が17日、ブダペスト(ハンガリー)で、センセーションを
巻き起こした。
フリーでのスーパー演技により、欧州選手権初出場での初優勝!
女子シングル史上、ソニア・へニー(1931年優勝 : 生没1912年~1969年)以来の
欧州選手権デビューを飾ると同時のタイトル獲得だ。
技術要素に関しては、最も近いライバルである同じロシアのアデリーナ・ソトニコワのスコアを
10点近く上回り、銅メダルとなったイタリアのカロリーナ・コストナーより20点程高かった。
リプニツカヤ 71.75 ソトニコワ 62.03 コストナー 52.40
トータルで 202.36のソトニコワ、191.39のコストナー を上回る、210点越え目前の
209.72 を叩き出した。
サーシャ・コーエン のような柔軟性、そしてあの1998年、長野をスペシャル・ナイトにした
タラ・リピンスキー(長野冬季五輪女子シングル金メダリスト)の強靭な身体能力、加えて
伝統と信頼あるロシアの学校(?フィギュアの)等々の強みを引っさげ、パワフルな使用曲
『シンドラーのリスト』 の世界に、ブダペストの観衆を誘った・・
「100パーセントの出来だった。」
演技後、新女王は語った。
「演技後半に、2つも難度の高いコンビネーションジャンプを持ってくるなんてーー
今まで一度もこんな構成で滑ったことはなかったんだから!」
リプニツカヤは、誰にも真似できないあのスピン(キャンドルスピン)ができるというだけで
なく、そして、ジャンプが誰よりも良い出来だった(FSで全選手中、彼女だけが最も難度の
高い連続ジャンプ 3Lz+3T を着氷させた)だけでなく、誰よりも計算(得点に対する)に
強い選手だった。2Aの後、予定していた 2A+3T+2T を断念しなければならなかった時、
後半で何とか2A+3T を成功させると、最後の 3Lz の後に、2Tを2つも加えた3連続
ジャンプにしたのだ!
「演技を始めた時は、もうホントに緊張してた。
足が震えて・・・他人にも判っちゃうぐらい、それが前半ずっと続いてたわ。
後半に入って、やっと冷静になれたの。」
リプニツカヤはその夜、一握りの人々と歴史的瞬間をかみ締めた。
1998年生まれの彼女は、同じロシア出身のかつての欧州チャンプ
イリーナ・スルツカヤ(1996年初優勝)を目標とするにはあまりに若すぎるのだ。
