Four Continents Championships
February 9, 2013
By: Jackie Wong
カナダ選手権の銀メダリストであるケヴィン・レイノルズは、過去６年間で一度だけ
四大陸選手権でメダルを獲得したことがある。彼は、スケート人生最大のご褒美を今大会に
残しておいた。そしてそれは、男子部門での、近年でも類を見ない大番狂わせを意味していた・・
優勝候補が次々と崩れる中、レイノルズは３度の４回転ジャンプを含む、素晴らしいフリーの
演技で金メダルに輝いたことは同時に、男子シングル部門における、衝撃の結末でもあったーー
彼は、一ケ月近く前のカナダ国内選手権で、世界王者であるパトリック・チャンを追い上げ
話題になった。チャンは簡単に優勝をさらいはしたものの、銀メダルとなったレイノルズとの
スコアの差は僅かで(チャン179.12 レイノルズ175.94 ３位137.43)国内選手権では、今まで
誰ひとりとしてチャンをそこまで追い詰めた選手はいなかった。
今大会のレイノルズには勢いがあった。見事なフリープログラムは、彼を金メダルへと押し上げた。
４サルコゥと２つの４トゥ、６度の３アクセルは全て成功ーーショート６位からの逆転優勝をものに
した。今シーズン、ひとつのプログラム内で、３度のクワドをクリーンに決めたのは、彼とヨーロッパ
チャンピオンであるハビエル・フェルナンデスだけだ。
この勝利によって、来る世界選手権で表彰台を争うことになる選手のひとりとして、レイノルズの
名前が人々の話題に上ることは間違いない。
全日本選手権を制覇したばかりの羽生結弦は、珍しく勢いのない演技で銀メダルとなった。
美しいクワドトゥで、フリープログラムの幕開けを飾ったが、その後、減点を重ねるようなミスが
続いた。４回転を１度、そして５つの３回転は成功させたものの、総合２４６．３８点で最終的に
首位から２位へと陥落した。
ジュニア王者であるハン･ヤンは、４トゥの転倒後、７つの３回転を全て着氷させ銅メダルに
輝いた。この大会は彼にとって、シニア参戦２回目となる国際競技会だった。
そのスコアは、フリーで２回のクワドサルコゥを成功させ、ショートでの１０位から４位にまで
順位を上げてきた全米チャンピオン、マックス・アーロンを僅差で退けている。
同じく米国代表のリチャード・ドーンブッシュは５位、ロス・マイナーは９位で終えた。
ショートを４位で終えた高橋大輔は、僅か３つの３回転しかクリーンに決めることが出来ず、
彼のキャリア中ワーストとも言えるパフォーマンスで７位に後退した。
ーー２度の４回転はどちらも回転不足、最初の３アクセルでは回り過ぎ、２度目は転倒、３ルッツ
は回転不足のうえステップアウト と、高難度の５つのジャンプでことごとくミスが出た。
