現代のニューヨーク港と思われる辺り?で、入国の手続きを済ませた前世の男性。
場面変わって見えてきたのは、レンガ造りの建物ーーー
大学の校舎と思われるその建物の、1階の窓を通して、教授らしき男性が
パイプのようなものをくわえて、椅子に腰掛けている姿が見える。
ーーどうやら男性は、アメリカの大学で学ぶために、はるばる日本からやって来たらしい・・
大学もしくは下宿先の近所と思われる場所を散策する男性の目に映ったのは、並木道で、
ベビーカーに赤ちゃんを乗せて散歩する婦人の姿ーー
木々の隙間からキラキラと光る木洩れ陽をとても美しいと感じ、ゆったりと進む時の流れを
心地よいと感じる前世の男性の気持ちが伝わってくる。
やがて季節は移り、木の葉が色を変える頃になっても、男性は、アメリカに到着した
当時のままの衣装ーー着物に袴姿ーーを変えようとはしなかった。
ーーそんなある日、下宿先の女主人が男性の部屋にやって来た・・


