少女は、女学校へ通う女学生ーー
手を差し伸べてくれたのは、詰襟に下駄履き、黒っぽいマントを羽織った若い学生だ。
ーーー少女はーー単に自分の手をとって起こしてくれようとした親切な男性、というだけではない
そのあまりに麗しい男性の容姿に眩惑されてしまった・・・
男性は、明治の男ーーのごっついイメージとはほど遠い、現代でも通じるような甘いマスクだ。
ぱっちりした?目元、髪はナチュラルウエーブがかかっている。
学生は、短い言葉で何か語りかけ、少女の返事を聞くと、爽やかに立ち去ったーー
茫然として学生の後姿を見送る少女・・
なんて、素敵なひと・・!
と言ったかどうかーーとにかく、そんな感じだ。
*会話の詳細までは見えていないので![]()
ともかく、少女はこの出会いに舞い上がってしまった。運命の人とでも思ったかもしれないーー
彼女は恋に落ちた・・
