無人の要塞に入る前、前世の武将がどんな闘い方をしていたのかーーー
ーー武将は長い槍を手にしていた。
その槍で、敵の馬や人の足をスパスパ切り落としていくーー
ーーー詳細な映像として見えたわけではない。イメージとして見えたーーもしくは知った?ように記憶しているーー
ーーいろいろなタイプの前世を見ていて、ある人物の死に至る過程が見えた時、その人物の感じた恐怖と同期?しかけた経験から、無意識に 実写 は見たくない、という心理が働いたのかもしれないーー
が、ジョージ6世の、脚に関するトラブルに関係があるかもしれないーーとは思った。
しかし、それより何より 『怖い』 と思うものを見ていた・・
部下を従え、砂漠を進む前世の武将ーーーー
最前列の中央で、彼は、馬に乗ることの楽しさ、風を切って駆け抜ける心地よさを感じていた。
そして、そういった感覚を総て含んでさらに感じていたのは
戦 に向かう 高揚感ーーー
ドキドキするようなーーけれどそれは、辛いとか苦しいとかいったものとは真逆の
楽しいことが起こるとわかりきっている、待ちきれない類の・・・
ーー人を 殺しに 向かうというのにーー!
その高揚感がうわっと感じられ、自分の中で一体化した時、寒気がするような恐怖に襲われた・・・