続・前世 徒然② バードウォッチャー | 前世の記憶 ~Past Life Memories~

前世の記憶 ~Past Life Memories~

占い師や精神科医に頼ることなく、自力で前世を蘇らせる方法。

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プチ崖は、行程中最も見晴らしの好い場所で、バードウォッチャー達は足場の悪いその崖に三脚を立て、野鳥撮影ーー観察?を楽しんでいる。


ところが、この狭くて急な崖を占領されると、登山者は道をふさがれた形になり、人や三脚の間を縫って彼らに遠慮して登らなければならなくなる。


ーー私にはこの人々が嫌いになる出来事があった。


前世の記憶


足場の悪い崖を登ろうとした時、私の行く手を完全に塞いでいるにも拘らず、一向に道を空ける気配がなかった。

ーー雑談したまま見向きもしないーー仕方なく脇に回り込むと、足下は切り立った崖ーー

ひやっとした・・


その後も登る度、ウォッチャー達が道を塞いでいるのに出会い、相変わらず登山者に対する配慮がないのに嫌気が差し、暫らくの間ウォッチャー達の居ない別の登山コースに変えたほどだった。


何をするのも自由だが、山では互いに譲り合い、危険はできる限り回避しなければならない。

ーー登山者でも、ウォッチャーでも、決して安全とはいえない場所を共有するのだから。

それを度外視するような人々は、山に登るべきではないーー


そんなわけで、個人的にそのバードウォッチャー達を、長い間敵視?していた。


すれ違った初老の男性が、ウォッチャーの内のひとりだという事を思い出して、ああ、コイツはーー

みたいな厳しい心の内が表情に表れたかもしれないーー


その男性は、私の内面に多少なり気づいているような、ちょっと申し訳なさそうな顔をした。

そして道の隅で、控えめに撮影している。

ーー男性の方も、毎週登る私に見覚えがあったのかもしれないーー


翌週は、男性が知人と2人で世間話をしながら登ってくるところに出くわした。

穏やかに話す様子は、良識ある普通のおじさんだ。


見る度怒りも収まり、不快感も消えていく・・


そんなある日、再度すれ違った時、その容貌ーー目つきがよくない、悪役っぽい・・そんな彼の前世に対する興味が、突然沸き起こったーー


こんなに何度も出会うのも、何かの縁かもしれないーー前世を見てみようーー

そう思いたつと、男性の顔を見たまま、急いで意識を集中させた・・・


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