トゥニカ風の白い衣装をまとった男性は
黒い顎ひげを蓄えた、いかつい体つきをしていた。
そして、桃太郎の鬼退治を連想させる
黒い棍棒 を手にしているーー
・・・棍棒・・・?
ローマの剣闘士が、棍棒を武器にして戦った
という資料を、私が調べた中で見たことが無かったので
デビ夫人の前世が、ローマの剣闘士だったかもしれない
という前提は怪しくなった。
その棍棒を振り下ろして、何かを叩いているのだが
戦 の場ではないようなのだ。
食用にする動物を潰しているのか・・?
始め、そう思った。
何か、ある種の 仕事 のような感じーー
しかし、唐突に現れた次の場面が
今回の タイトル にした
変化
であり、それが夫人の前世の詳細までは
わからなくても、少なくとも
どんな人生を送ったかを端的に
表現してくれることになったのだ・・
