写真家の前世を見ていて
しきりと
~~師
という言葉が思い浮かんだーー
その頃はもはや、番組を見てはいても
見ていない状態・・
・・法師・・?
経典に詳しい僧侶の呼称ーー
確かに一瞬、僧侶の姿も見えた。
しかしもっと古い時代。
武士のような姿は、江戸時代のように思える。
しかも、僧侶は今生に関わりのある前世では無さそう。
疑問を持ちつつ集中していると
黒いエプロンのようなものをつけている前世の姿が
見えてきたーーー
大きな襖に向かい、膝をついた畳の上には
様々な絵の具を入れたお椀や湯呑のようなものが
置かれている。
絵師ーーー!
最初に見えた巻物には、ふすま絵にするスケッチを
していたのかーー
絵師に違いないという確信を持った・・・
ーーー絵師として、巨大な襖絵を描くことは
夢であり、誇りであったことだろう。
写真家が、何十年も巨樹の写真を撮り続けてきた
その集大成として、原寸大写真に辿り着いたことは
前世で追い求めていた夢を叶えることと同じこと
だったのではないのか・・・
写真家の姿に思わず引き込まれたのは
遥かな時を馳せた思いを感じたからこそ
だったのかもしれないーーー

