長二郎と客の会話の内容が判った。
中年男性らしい得意客が話題にしていたのは
先斗町(ぽんとちょう)の
若くて美しい芸妓(舞妓さん?)のことだった。
ーーどうやら、この前世の舞台が
京都
ではないかと思うのは
『先斗町』
と知る前に、白砂を敷き詰めた庭つきの寺や山門が見え
それが、京都にあるようなお寺だったからだ。
そこを長二郎が参拝する姿を見た。
しかも、見えた映像の記憶を頼りに調べてみると
京都の南禅寺
に酷似していた・・
南禅寺の画像
ちなみに、私は、南禅寺という名を聞くことはあっても
どこにあるのかもよく知らないーー
得意客は、その芸妓に熱を上げていて
お店で何か見繕っては、プレゼントしている。
芸妓の話で盛り上がる男性の頼みで
なんと、長二郎は恋文まで代筆するのだーー!


