ロシアの前世② ブーツを履いた女の子足もとは、真っ白でふわふわした 毛皮のブーツ。 子供用だ。 グレーの、くるぶしまであるとても温かい コートを着た女の子。 5,6才ぐらいだろうかーー 楽しくて嬉しくて仕方がない そんな気持ちが湧き起こり、自然に笑みがこぼれる・・ 何がそんなに楽しいのかーーー 答えはすぐ分かった。 女の子が、石畳の坂道を駆け上っている。 視線の先には、菓子売りのおばさんが待っていた。 手押し車に、いっぱいの菓子を載せ にこにこしてこちらを見ている・・・