オルターの放射能測定値を扱う心得について | オルター中京

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◆放射能値を絶対視しないでください
 
 放射能医学的には、1Bq/Kgの根拠は明確なのですが、この1Bq/Kgを実際に測定するとなると大変困難なのです。放射能は物差しで長さを測るように測ることはできません。遠くの星の光を捉えるようなものです。
環境や宇宙線の影響を極力排除するために5mもの遮蔽壁で囲み、液体窒素で冷却しながら測定しても、測るたびに誤差が生じ、正しいと思われる測定値は測定をくり返して、統計確率的にしか出すことができません。どうしても誤差が生じます。ましてや、オルターや全国の市民団体が持っているような簡易的な機械で、十分な遮蔽もなく室温管理が困難な施設で1回限りの測定では、それが絶対的な値として一人歩きできるはずがありません。

 1Bqとは、一秒間に一回原子崩壊が起きることです。原子崩壊は、一定の確率で常に起るものではありません。都会の大通りのように大量に車が行きかうところでは、車の時間当りの通過量を調べることは簡単なのですが、たまにしか車が通行しないところで時間当りの通行量を調べるのは難しいのです。つまり、10Bq/Kg以上なら比較的簡単な測定ですみますが、測定技術的にあまりにも微小な1Bq/Kgのレベルで放射能を正確に測定するのは、たいへん難しいのです。

 オルターでは、1検体を27時間かけて1Bq/Kgの領域を調べています。しかし、調べたい検体数が多く、一つのサンプルで複数回測定することは、事実上困難です。
 したがって、いわば参考データとしています。そして、生産者の皆様には大変乱暴なことを承知の上で、1Bq/Kg以上を測定した品物についてはあえて、60歳以上限定企画としています。
 これは、それに汚染があると決めつけているわけではなく、あくまで、1Bq/Kgを越えているかもしれないという可能性があるということです。

 いのちを守るという立場からすれば、汚染があるものを口にしないことが大切で、ないものを食べないことで生じるリスクはあえて甘受しなければならないことだと考えるからです。疑わしきは罰すというのが、いのちの立場だからです。
 しかし、このことは生産者側やオルターには大きなダメージが伴っていることをご理解ください。
絶対とは言えない機械で判定しているということを肝に銘じていかなければなりません。
より精度の高い機械で調べるまでの間、注意喚起をしておくという意味と理解しておくべきです。
 したがって、後日精密な測定によって判定が覆ることが十分にあり得ます。一番悩ましいのは、10Bq/Kg以下のものです。どこまで測定値が正確なのか誤差の壁が立ちはだかっています。自然界にあるカリウム40などのトンプソン散乱による誤差も問題です。

 このところ1.0・1.1・1.2などの究極のオンラインの測定が続いています。専門家によれば、10Bq/Kg以下の数値の小数点以下の数字には誤差を考えれば意味はないと指摘されています。
しかし、1Bq/Kgを越えている可能性がある以上は、正確な測定が出るまで、あえて警戒対象とするということです。
生産者の皆さまにより精密な測定をお願いすることにし、そして安心できるまでは60歳以上企画品として扱うということです。

 これまでオルターが発表してきたこれらのデータをもとにツイッターやブログなどであたかも汚染食品のように扱っている人たちがいます。それも全文ではなくある部分だけ取り出して、社会への誤解をまき散らしています。たいへん残念なことです。 不安になる気持ちもわからないわけではありませんが、冷静に正しくオルターの情報を扱ってほしいと思います。