インターナショナル・シェリーウィーク "Ojuu y Jerez" ご報告会 【追記あり】 | ¡Viva ワイン!

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ワインを飲みながら、気になったことを書いていきたいと思います。

先週の土曜日、しぇりークラブさんでとても楽しみにしていたイベントが開催されました。『Ojuu y Jerez (お重とシェリー)ご報告会』。

インターナショナル・シェリーウィークが開催された6/2~6/8の一週間、世界各国でシェリーに関する色々な催し物がありました。そして、開催国22ヶ国の中で、600を超えるイベント数で断トツ1位に輝いたのは日本だったというお話を書かせていただいたのは記憶に新しいと思います。

しぇりークラブさんでのイベントは、

銀座店では1週間で何杯シェリーを飲めるのか、2014杯を目指して!追い上げも虚しく1623杯という結果だったそうですが、一日平均231杯。750ミリリットルのボトル、7杯取りで計算すると1日平均33本のシェリーが空いた計算になります。

京都石塀小路店では「シェリー三都物語」と題し、ヘレス、サンルーカル、サンタマリアの三都市のボデガ(ワイナリー)を紹介しながらシェリーと食のマリアージュをご提案。

そして、そして、スペイン本国ででも『お重とシェリー』という企画で、現地のボデガで現地の方を対象に、和食とシェリーのマリアージュを楽しんでいただくという興味深々なイベントが行われたのです。

会場になったボデガは、ラ・ヒターナ(サンルーカル)、アルバロ・ドメック(ヘレス)、グティエレス・コロシア(サンタマリア)、ファウスティーノ・ゴンザレス(ヘレス)。番外編で、VAL DE PEPEというレストランで、現地のシェフとしぇりークラブさんのシェフが同じ材料を使って、日VS西の料理とシェリーを合わせるという、どこぞの料理番組のような対決仕立ても行われたそうです。

土曜日のメニューは、ボデガで出されたものを再現されたもの。シェリーは会場となった4ヶ所のボデガのものを合わせています。

現地でイベントに参加したのは、ほぼスペイン人でしたので、そもそもお重とは、という説明から入ったようです。この重箱、勿論日本から持参されたのですって!各ボデガで20名の予定だったのが、30名になってしまった所もあって、急遽追加するというハプニングもあったそうです。

WASHOKUが世界遺産になったこともあって、スペインでも和食人気が高まっています。でも、日本食と謳っていても9割がなーんちゃってなのではないでしょうか。お店には和食が分からない中国人や韓国人のコックもいるようです。メニューを見てもネットで翻訳したのが分かるような意味不明なものや、日本語が全く意味をなさないもの、和食なのに堂々と炒飯のメニューがあったりと、勿論、私がスペインに行った時にはなーんちゃってはおろか、正しい日本食レストランにも入ったことがないので良く分かりませんが、バルセロナの町だけを取り上げても、通りを歩いただけで和食レストラン(なーんちゃって)が増えたなと感じます。

今回のイベントでは、敢えてフォークやナイフを出さず、全て箸のみで食べていただいたとか。格闘している方もいらっしゃったのですが、結構上手に食べていらっしゃいました。というのも、イベントの様子をビデオ撮影されていて、それを見られたことが良かったです。

早速、一の重から。
1.味噌汁(画像なし)
2.ヒラメの昆布じめ~ハイビスカス塩の香り(右下)
3.インゲンの煮浸し~白ゴマ風味~(左上)
4.海老のピンチョス~シナモン、フィノの風味~(左下)
5.イワシの酢漬けの押し寿司(右上)
シェリー: ラ・ハカ(マンサニージャ) アルバロ・ドメック
フィノ・エンラマ(フィノ) ファウスティーノ・ゴンザレス

生魚は基本、召しあがる習慣がないスペイン人。昆布〆の技法に興味を示した方が多かったそうです。食材も、ヘレスの市場で仕入れが可能だったそうで、でも、昆布や干瓢は日本から持参されたそうです。重箱も大量に持って、税関で不審がられなかったですかね?

二の重はこちら。
6.アスパラガスのあぶり~ガルムとほのかに香るマスタードのソース~(左上)
シェリー: アモンティリャード・ファウスティーノ・ゴンザレス

7.豚フィレのオロロソ、八丁味噌香る漬け焼き
シェリー: サン・ファン・デ・バウティスタ(パロ・コルタド) イダルゴ・ラ・ヒターナ(右上)

8.茄子とアンチョビのミント風味~白醤油のアクセント~(左下)
シェリー: アモロソ・グティエレス・コロシア

9.自家製抹茶かすてぃら~PXシェリーのアクセント~(右下)
シェリー: PX1900(100年熟成) ファウスティーノ・ゴンザレス

何故か報告会ではナイフとフォークが出ていたのですが…。誰もお使いになっていらっしゃっていませんでした。

こちらが須釜シェフ。ほぼトンボ帰りの日程で、4つのイベントをこなしたのはさすがです。

見せていただいたビデオ。ここは、アルバロ・ドメックだと思います。

こちらはグティエレス・コロシア社。オーナーご夫妻など知った顔も多々あって懐かしい!昨年の5月は、オーナーの奥様所有のアパートに3日間滞在させていただいたのでした。

サン・ファン・デ・バウティスタのシェリー。支倉常長の肖像画がラベルになっています。

100年熟成のペドロ・ヒメネス。ただ甘いだけでなくほど良い酸味と、あと、とっても懐かしい風味がしたのですが…記憶が欠落。

こちらの女性がしぇりークラブさんのオーナーです。しぇりークラブさんは今年で30周年!凄いですね~。オープン当初は、銀座でクラブなのに何故お姉ちゃんがいないだ!などと言われたみたいです。しかもしぇりークラブなのに、チェリークラブだと思われたり…。あれから30年、日本のいや、世界のシェリーバーの牽引役となって世界中に発信なさっている姿勢はただただ脱帽です。

オーナーの高橋さん、須釜シェフ、ありがとうございました。

最後になりましたが、スタッフのもも子さんがヘレスにシェリー留学していらっしゃいまして、今年2年目になります。彼女のブログ、ぶらりヘレスはヘレス情報満載!『お重でシェリー』の現地イベントの様子も載っています。

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追記です。

100年もののペドロ・ヒメネスのお味。何とも懐かしい味がしたのを思い出せなくて…。あーイヤだわ、GOGOだとこうなるのかしらねっ!

ふーやんに何だっけ?と聞いたら、昆布の味です!と。そうそう、昆布飴舐めながら飲むといいかも!っていう話になったんじゃん!旨味とかっていう話題にもなったのよね~と思い出して参りました。記憶が欠落していなかったのが良かったです。

でも、面白いですよね~。濃厚なプルーンや黒蜜やコーヒーに例えられるペドロ・ヒメネスですが、100年経過すると旨味成分のグルタミン酸ナトリウムが検出されるのでしょうか。非常に貴重な体験をさせていただきました。