スタジオ・ジブリ作品・宮崎駿監督のアニメ映画『風立ちぬ』が
遂に7/20ロードショー公開されました。小生も待ちに待って鑑賞させて頂きました。
風立ちぬの意味の語源ですが、風立ちぬ、いざ生きめやも。―
この詩句の元ネタは、フランスの詩人バレリーの詩「海辺の墓地」に登場する一節、
「風が起きた。生きようとしなければならない」という意味の原詩で、それを堀辰雄が文語調に翻訳したものだそうです。生きようじゃないかとも取れます。
この詩句の元ネタは、フランスの詩人バレリーの詩「海辺の墓地」に登場する一節、
「風が起きた。生きようとしなければならない」という意味の原詩で、それを堀辰雄が文語調に翻訳したものだそうです。生きようじゃないかとも取れます。

私個人としては、違った解釈でとらえました。
主人公の堀越技師の10~30歳位の半生を描いたこの映画は、帝国主義、植民地侵略、国際連盟脱退、太平洋戦争突入と日本に暗い影と多くの犠牲と破壊イデオロギーを生んだ世相で、そのような大風を受けつつ困難と逆境に立ち向かい、愛する家族愛と戦闘機・開発と言う信念を一途に貫いて行き抜いた彼の生きざまのように感じます。
本作品は、作家堀辰雄氏の同名小説『風立ちぬ』ですが、映画とは設定・脚本人物像が異なります。小説では、堀氏の恋人や家族との触れ合いを描き、当時不治の病と言われた結核患者に冒された恋人菜緒子に付添って信州のサナトリウムに入った数か月の経験をふまえて、書かれたものであるそうです。
映画では、堀越技師の架空の人物・ヒロイン菜緒子で、二人の出会いから別れまでを甘く切なく美しい色彩で描いております。全体的には、個人的感想ですが、当時の戦時下の中にあっても人間的魅力を持った一青年技師の大空を舞う飛行機への憧れと夢、恋人との出会いを中心に描かれており、開発競争にしのぎを削った設計者の苦悩や技術要素は、あえて描写されていない点で、やはり子どもたちに夢と感動を与える作品をコンセプトとするスタジオ・ジブリの制作信念が伺えました。
又、これまでのジブリ作品とは異なり、空想科学的な描写は少なく、その時代と現実性をある程度まで忠実に再現しているように思え、子供向けよりはむしろ大人が見ても感動する場面描写で大変美しく、我々日本人の心に訴えてくれる作品だと感じました。
若々しいユーミンのデビュー曲『ひこうき雲』とのシンクロ感もばっちりです。 情景と挿入歌がベストマッチでした。

堀越二郎技師: 三菱重工業 零式艦上戦闘機及び、局地戦闘機・雷電、烈風等の 設計主任 戦後、日本発双発旅客機YS-11にも設計参加