永瀬千裕さん、織上真衣さんが出演した舞台「RANPO CHRONICLE モガリノミヤ」を観て来ました。場所は新宿御苑に近いシアターブラッツ。
石川由依さんが出演した「音楽劇ヨルハVer.1.2」を観てきました。
▲フライヤーと、グッズの複製台本。
劇場は、「ルルドの奇跡」などの観劇で毎年行っている北千住のシアター1010(センジュ)。由依さんにとってはミュージカル「森は生きている(2007)」で主演した思い出の劇場です。

席はやや後方列の端の席。客席に傾斜があり見やすかったです。いつもの単眼鏡(片目オペラグラス)も大活躍。
(以降、劇の詳細およびストーリーの結末に触れます。)
セットは廃墟モチーフで奥のスクリーンや紗幕と共に映像プロジェクションが可能。また段を上って2m以上の高さにも場が組まれる凝ったもの。今回はバイオリンとギターとピアノの生演奏もあり、物語の要所でセット上の奏者が演奏してくれる趣向です。
お話は、新鋭アンドロイドのヨルハ部隊が衛星軌道上の基地から地球の真珠湾に降下する場面から始まります。降下中にいきなり攻撃を受け、16機中残ったのは4機。
ヨルハ機体は固有名称がなくコードナンバーで呼び合っており、
二号(アタッカー型、演:石川由依さん)、四号(アタッカー型、演:田中れいなさん)、十六号(ガンナー型、演:持田千妃来さん)、二十一号(スキャナー型、演:花奈澪さん)の4機が目的地に到達。そこでも戦闘となりピンチのところへ、現地で抵抗を続けるレジスタンスが加勢して敵を撃退。このレジスタンス達も200年前の降下作戦でほぼ全滅したアンドロイドの生き残りだった・・・というシビアな展開に。
ヨルハの4人はそれぞれ個性があり、冷徹に分析する二十一号、血気盛んな十六号、明るいノリの四号、そして気弱で自信がないが成り行きで隊長になった二号という具合。
レジスタンスも隊長のローズ(演:雛形羽衣さん)を始め個性派揃い。初めはヨルハ部隊と対立したが徐々に打ち解け、ヨルハの任務である敵サーバーの破壊に協力することに。
しかし時折出てくる機械生命体の赤い少女二人(演:鈴木桃子さん、荒井愛花さん)が「どうせなら殺し合えばいいのに」と不穏な言葉を連発して不気味。暗雲を感じます。
衛星軌道上の司令部では司令官(演:舞川みやこさん)がヨルハの行動を監視。降下中こそ援護をしたものの、その後は増援を一切認めず、オペレーター二人(演:石川凜果さん、兼田いぶきさん)の質問にも答えずで明らかに何かを隠している様子。不穏です。
アンドロイド達は、レジスタンスの少女のリリィ(演:黒木美紗子さん)が敵のウイルスに感染して暴走、それを二十一号が助け出すという事件を経て絆を深めますが、二号は相変わらず自信なさげで、この絶望的な作戦がうまくいくはずはないと、皆を案じる気持ちと隊長の責務の葛藤がモノローグで語られます。ここの語りも見事でした。
赤い少女の不気味なセリフで前半の第一幕は終了、10分の休憩をはさんで第二幕へ。
第二幕では、敵サーバーへの入口がある山の頂上を目指す中でメンバーそれぞれの心情が語られ、またメンバー同士の絆が深まります。
そんな中、リリィは重力を操れる能力が身についたことを知り二十一号に打ち明けます。二十一号は隊長の二号に伝えようとしますが二十一号にだけ打ち明けたつもりのリリィは気に入らない。少しギクシャクしたところに二号が現れ、リリィは二号に強い口調で反発して場を立ち去る。追う二十一号。
この件を経て、二号はやはり自分には隊長は荷が重いとため息をつく。。。そして劇中歌「帰ラナイ声」を歌います。
これがものすごく良かった。由依さんの声と歌い方はこんなにも舞台劇に映えるものだとあらためて感動しました。それこそ「森は生きている」や「音楽劇 蒼穹のファフナー」でも感動しましたが、さらに表現力が増して素晴らしかったです。
今回の劇では歌唱担当のエミ・エヴァンスさんと河野万里奈さんが見事な歌を披露してくれるのと、キャストも由依さんと田中さん花奈さんはそれぞれ1コーラス歌ってエミさんたちに渡すという演出。キャストさんのフルバージョンも聴きたいのでアルバム化希望です(笑)。
ストーリーはこのあと敵との激しい戦闘に。重力波で戦うリリィを守るため十六号とレジスタンス数名が残って敵を食い止め、さらにエレベーターを駆動するため二十一号とアネモネ(演:橘杏さん)もエレベーターホールに残り、サーバーまで到達したのは二号、四号、ローズ、マーガレット(演:清水凜さん)の4名。残った者も敵の圧倒的な戦闘力の前に次々倒れていく壮絶な展開に。
十六号は敵の巨大兵器を倒すために身を賭し、二十一号はウイルスに汚染されアネモネに自らの殺害を頼み、ローズもやはりウイルスに汚染されたマーガレットと差し違える、という辛い話が続きます(;ω;)。
二号と四号はサーバー前で赤い少女から、ヨルハ部隊は次期量産型アンドロイドの開発のためのデータ収集が目的の実験体であり、サーバーの破壊も意味がないことを知らされ、さらに絶望感が襲います。
四号も倒され、最後は二号ひとりに。四号の死に様をあざ笑う赤い少女への怒りで鬼神のごとく機械生命体をなぎ払うも、すぐに蘇生するため徐々に窮地に陥る。しかし死んだと思われた四号が最後の力で敵を道連れに自爆。二号は生死不明に。
このあたりの殺陣は激しくて見応えがありました。斬っても斬っても甦る敵にそれでも抗う二号を応援しちゃいます。
司令部では司令官に抗議していたオペレーターは再フォーマットされ従順になっていた。データ収集は完了しヨルハ作戦は成功。だが司令官は実はこれまで月面の人類軍本部に何度も増援を進言して却下されており、今回の作戦には怒りを覚えていた。。。
司令官の最後の言葉「人類の目的・・・淘汰圧を上げて進化を促進する・・・」と、アンドロイドの行動を学習し続ける機械生命体・赤い少女がどんどん感情を持っていく様からすると、人類軍本部も機械生命体との関与が想像されますが、ここでは語られません。
赤い少女は司令部にも出現。二号の生存を示すシグナルが表示され、「もうちょっとこの世界で遊んでもいいかな」という不気味なセリフを残してエンディングへ。
ラストはテーマ曲と共に二号が登場し機械生命体と戦闘。しかし剣に以前のような迷いがなく、非情と言えるくらい敵を倒していきます。
ここの殺陣がものすごくて、サーバー前の戦闘よりも明らかに動きがいい。ということは、四号やそのほかのアンドロイドから教わった強さや優しさを完全に自分に取り込み成長したことを示しています。
文字で書けば簡単ですがそんな表現を初めての殺陣の演技でやってのける由依さんは本当にすごいと思いました。
最後はオールキャストでフィナーレ。場内はもちろん万雷の拍手。立ちたいくらいでした(笑)。
そしてカーテンコールで座長の由依さんが挨拶。単眼鏡で見たらそれはもう晴れ晴れした表情で、喜びに溢れていました。
本記事の執筆時(2/12)の前夜に書かれた由依さんのブログでは、舞台に立てる喜びと最後の拍手がとても嬉しくて疲れが吹き飛ぶとあり、これは心底思われていることでしょう。本当にこの舞台に出られて良かったですね!と言いたいです。
由依さんはセリフ・所作・殺陣・ダンス・歌・立ち姿の全てで素晴らしかったです。最初に書いたとおりこれまでの役者としての活動の成果が全て詰まっていた集大成的な舞台になったと思います。常々声優と舞台の両立が念願であると言われていたので、その一歩を踏み出せて本当によかったし、今回の成功をステップにして次につなげていってほしいと思います。
詳しくは書けませんでしたが他のキャストさんもみな個性的で役が生きていました。随所で披露されるダンスや殺陣もとてもよかった。それからリリィ役の黒木さん他、今回が初めての舞台というキャストさんも決して引けを取らず存在感が十分あったことも書き添えます。
想像をはるかに超えた完成度の高い舞台でした。千穐楽まで残り公演をがんばってください!
永瀬千裕さんが出演した「ミュージカル監獄学園 PRISON SCOOL」を観てきました。
▲フライヤー裏表。
「監獄学園」は、女子生徒が大勢を占める高校でたった5人の男子生徒たちが受ける屈辱と友情を描いた平本アキラ氏のコメディ漫画で、これまでもアニメ化やドラマ化がされています。今回はこれをミュージカル舞台に仕立てたもの。脚本と演出は畑雅文氏。
劇場は中野駅近くの中野・ザ・ポケット。180席ほどの小さな劇場で、満席のようでした。席は予約時に選べて最前列。またこれが舞台端までこぶし二つ分、座ったままで舞台が触れる(触ってませんがw)という異常な近さで、早くもドキドキです。
▲劇場入口と掲示板。下には公演作品のフライヤーが自由に取れるように置いてあります。
お話は、1000人以上の女子生徒を抱える女子高が共学となり、5人の男子生徒が入学。しかしそこは学園の秩序を正す「裏生徒会」が男子生徒との交流を厳しく禁じていた。男子の追放を目指して弾圧を強める裏生徒会に抵抗する男子の闘いと友情の物語・・・ですがシリアスでなく全編がコメディ、しかも下ネタ満載。そのあたりはどぎつくなりすぎないように演出されており、それと知らずに観ても楽しめるようになっていました。
自分はアニメ版を観てからの観劇でしたが、キャストさんがとにかく皆さんそのまんまのキャラクター。登場するなり「あ、そのものだ」とうなずいてしまいました。
開始早々、男子5人が女子風呂を覗きにいくところから始まり、あえなく見つかって全員が懲罰房に収監された上、翌日から重労働の連続。それも監視役でサディスティックな裏生徒会副会長の芽衣子(演:安達星来さん)の意に添わないことがあれば容赦なく鞭が飛ぶ。・・・しかし男子の中には美人の副会長に痛めつけられるのが喜びという者も(笑)
そういう屈折した生活の中、主人公のキヨシ(演:百花繚乱さん)は相撲好きの女子生徒の千代ちゃん(演:永瀬千裕さん)と知り合い、一緒に相撲観戦に行くことに。しかし約束の日にも懲罰があり、密かに脱獄を決意するが・・・
という感じでどんどん話が展開して、そのたびに爆笑を誘います。
全員がキャラ濃いんですが、その中でもキヨシの計画を知り協力するガクト(演:林伊織さん)が特にアツい。脱獄に便乗して自分の愛する三国志のフィギュアを買ってきてもらう見返りに、脱獄のカモフラージュのため知略を尽くし身体を張って脱獄を成功させます。(とんでもない作戦だが本ブログでは省略させていただきます(笑)) ガクトはその後もキヨシの第一の理解者として友情を育んでいきます。
キヨシは、母親が相撲好きのため力士の消しゴムを持っていたことから千代はキヨシが相撲好きと勘違い。唯一の相撲友達として接するとキヨシはキヨシで勘違いして舞い上がってしまいバラ色の青春状態。この辺の心の交流(とすれ違い)は歌で表現され、ミュージカルならではの面白さが出ていました。
ちなみに歌の曲はパッヘルベルのカノンを始めとしたクラシックやスタンダードに歌詞を付けたもの。要所要所で歌をもってくる使い方がとてもうまいと思いました。
百花繚乱さんはニコニコ生放送でブレイクした人でミュージカルはたしか初めて。でも声がよく通っていて上手かったです。
永瀬さんは、歌というと昨年の音楽劇御手洗さんでも歌っていますが、今回のはそもそも千代ちゃんがもう完全に癒やし系の優しい声をしていて、その声で歌うものだから超可愛い。あんな子が教室に居たらいいなと男子全員が思うような可愛さでした。(制服も似合っていました)
ストーリーは、裏生徒会長・万里(千代の姉、演:岡林佑香さん)が指揮する男子退学オペレーションの罠に男子たちが陥り、あわや退学か、というところまで追い込まれて盛り上がっていきます。この過程でもガクトの葛藤や裏生徒会の企み、千代ちゃんの意外な助け舟など盛りだくさんで爆笑の連続でした。
ラストは一応決着するもののまだまだ闘いは続く、というところで幕。
原作の方ではここからまた果てしないストーリーが続くのですが、コミックスにして約7巻分に及ぶストーリーを1時間50分のミュージカル劇としてよくまとめたと思います。この辺は、原作にとにかく「忠実に」と称して一言一句違わない脚本で上演する舞台も多い中、脚本・演出の畑さんの力量が生かされた結果だと思います。
千代ちゃん役の永瀬さんは、原作マンガ付きのいわゆる2.5次元舞台は今回が初めて。これまでと違って原作やアニメ等でお客さんの中にキャラのイメージがあるので役作りには苦労したかも知れませんが、結果はバッチリ。紛れもなく千代ちゃんでした。ちなみに役のために自慢のロングヘアをばっさり短くし、少し染めての出演。この髪型も可愛かったです。
ということで時間いっぱい笑わせてもらいました!最初にも描きましたがとにかくキャストがハマりすぎ!
また観たいので再演してほしいし、原作もまだまだ先があるのでぜひ続編をシリーズ化してほしいです!できれば同じキャストで!
皆さんお疲れさまでした!ありがとう!







