こねこ(ねこ)を保護したら、まずすべきことがあります | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
http://www.ruoona.com/
http://www.alohapet.info/

みなさん、

 

こねこや野良猫を保護したら、

 

まず何をしますか?

 

 

まさか、おうちにそのまま連れ帰ってないですよね???

 

おうちに入れる前に、まずは病院に連れていってくださいね。

 

 

 

 

なぜか?

 

 

 

 

保護したねこちゃんに、何も問題がないとは限らないからです。

 

むしろ何もないことのほうが少ないかも・・・

 

 

 

よくある問題のひとつに、『ノミ』。

 

 

 

{7D1DBF9A-CCB8-4A1B-904C-03FD65F93FD3}
(この黒いツブツブ・・・実はノミの糞なのであります)

 

 

 

 

 

ノミがついていることに気がつかず、

 

おうちに入れてしまうと、

 

おうちの中で、ノミが大繁殖してしまうのです。

 

 

だいぶ経ってから気がついてノミ予防しても、

 

もうおうちのあらゆるところに、ノミの卵や幼虫やさなぎがたくさん。

 

大惨事になることがあるんです。

 

 

しかも・・・

 

先住ねこがいたり、先住犬がいたりすると、

 

その子たちまで被害が及ぶことになるのです。

 

 

 

おまけに、まだ200gくらいしかない小さなこねこだったりすると、

 

大量のノミのおかげで、

 

『貧血』になり、

 

輸血しないと助からない

 

という状態のこともあります。

 

 

 

 

 

「あ、それなら大丈夫。市販のノミ取りシャンプーで洗ったから」

 

という人も多くいらっしゃいます。

 

 

ノミは水に濡れると、失神します。

 

 

乾くと、また復活します。

 

洗ってとれたように見えて、

 

実際はまだたくさん体についているということもしばしば。

 

 

また、ノミ取りシャンプーに関しては、薬が含まれているもので洗うので、

 

時々、ねこちゃん自体が具合が悪くなったり、皮膚トラブルが起きたりすることがあります。

 

 

 

 

市販のノミ取りも、信用なりません。

 

ノミ取り首輪に関しては、薬が強すぎて、

 

首回りの毛がごっそり抜け落ちてしまったり、

 

首回りだけ皮膚トラブルが起きてしまったり、

 

害があることも多いのです。

 

 

 

 

『ノミ』の影響はこれだけにとどまりません。

 

 

『ノミ』が原因となり、

 

『瓜実条虫』という腸内寄生虫(お腹の中に寄生する虫)もかかっていることがあります。

 

 

 

その場合、

 

ご飯を食べても食べても太らないとか

 

軟便や下痢をするとか

 

健康状態に問題を起こすこともあります。

 

 

 

本人だけならまだしも、

 

トイレを共有する子がいる場合は、

 

トイレを介して、うつしあいっこしてしまうこともあります。

 

 

だから、まず病院に行き、

 

駆虫(虫下し)してもらうことが大事。

 

 

 

保護した子を先に病院に連れていき、

 

的確な処置をしてもらってからおうちの中に入れていれば、

 

室内飼いしているねこちゃんまでも虫下しする必要はないのです。

 

 

おうちに入れる前に虫下しをしなかったことで、

 

室内飼いの子たち全員にまで虫下しをしなきゃいけなくなったら、

 

無駄な出費が増えますよね。

 

 

 

 

これからの時期は、

 

『風邪』を引いている子も多いです。

 

 

 

{279DD960-9327-45F3-98FA-E6803A48907C}
(こんなふうに目がつぶった状態のこねこがこれからの時期ぐんと増えます。)

 

 

 

 

 

 

病院に連れていかずに、おうちで飼い始め、

 

目が開かなくなったとか、

 

目の様子がおかしいとか、

 

ご飯を食べなくなったとか、

 

結構悪化してから病院に来ることもしばしば。

 

 

早く来てもらっていたら、

 

目薬程度で終わっていた治療も、

 

悪化してからでは、抗生剤や解熱剤や点滴が必要になることだってあるのです。

 

 

 

これに関しても、

 

早く病院に行っていたら済んでいたこと・・・

 

無駄な出費が減りますよね。

 

 

 

これ以外にも、

 

『耳ダニ』が寄生していたり、

 

『シラミ』がついていたり、

 

『疥癬』にかかっていたり・・・

 

 

本人の体調面のことでは、

 

栄養失調でガリガリに痩せていたり・・・

 

 

 

 

そして、こねこに関してよくある問題として、

 

 

もう歯が生えていて、離乳しているのに、ミルクをあげて、

 

「ぜんぜんミルク飲まないんです」

 

と連れてくるケースや

 

まだ自力で飲めないくらい弱っている子に、

 

哺乳器を使わず、お皿にミルクを入れてあげて、

 

「飲まなくて・・・ぐったりしてるんです」

 

と連れてくるケース。

 

 

 

こねこのうちから育てたことがないのであれば、

 

どのように育てていけばいいのか、

 

まず病院に行って、相談してくださいね。

 

 

せっかく救ってくれた命・・・

 

大事に元気に育ててほしいのです。

 

 



それから、先住ねこがいるお家は、


ウイルス検査もしてください。


みんなウイルスに感染していなければ問題ないですが、


新しく迎える子がもしウイルス感染していると、


先住ねこにもうつってしまいますから。


「うつったら大変!飼えないわ」


ではなくて、


ウイルスが感染しないようにワクチンがあるので、


ぜひそれを活用してください。



ウイルスのことについては、


猫エイズだったらおしまいなのか


 

おうちに入れる前に、まず病院に・・・

 

それが一番安全で一番の近道だったりします。

 

先住ねこや先住犬がいるおうちならなおさら・・・