法施行から15年、補助犬の受け入れ進まずと言われる鹿児島、もうそろそろなくしませんか? | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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『身体障害者補助犬法が2002年に施行され15年目の鹿児島、補助犬の受け入れが今も進んでいない。』

そんなことを言われる鹿児島を恥ずかしいと思いませんか?
 
私は法律ができて15年も経っているのに、法律を守れないような鹿児島であって欲しくないと思っています。
 

 
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他の県のことを言い出したらキリがないと思います。
 
他の県も補助犬の受け入れがされていないところあるよ
 
そんなの言い訳に過ぎないと思うんです。
 
 
そして、
 
日本で決められた法律なのだから、
 
他の県がどうのってことよりも、
 
まずこの鹿児島では守ろうよ
 
と言いたい。
 
 
 
だって、そんな法律の存在なんて知らなかったから・・・
 
というのもやめたい。
 
 
確かに、この法律のことを私たち一人一人が学んだり知ったりする機会はなかったはず。
 
でもそうだとしても、
 
この法律は確実に日本に存在しているのです。
 
 
 
法律を知らなかったのであれば、
 
知った上で、再度補助犬受け入れについて考え直してほしいのです。
 
 
 
いつまでも、
 
知らなかったから・・・とか
 
他の県だって・・・とか
 
言い訳するのではなく、今あるべき法律をしっかり守れるように動いてほしいのです。
 
 
 
 
まず、この法律ができた理由を知っていただきたい。
 
 
身体障害者が補助犬とともに生活していくことで、
 
社会参加への一歩となること、
 
自立につながること、
 
があるのです。
 
 
 
そういう思いで、補助犬とともに生活を始めて、
 
さぁいろんなところに出掛けられる
 
と思って足を運んでも、
 
様々なところで補助犬の受け入れ拒否が起こる・・・
 
 
そうすると、
 
最初の目的・・・社会参加への一歩、自立という目的を達成できなくなってしまうわけです。
 
 
 
新聞の記事にもありましたが、
 
補助犬の使用がかえって社会参加を阻んでいる
 
とも言える状態になるわけです。
 
 
 
だから、その状況から守るために、きちんと目的を達成できるように、
 
身体障害者補助犬法ができたのです。
 
 
 
ただ・・・法律ができて終わりではありませんでした。
 
 
 
 
 
なぜか?
 
 
 
 
法律を知っている人が少ないから、
 
法律で決められたことを守ることができないのです。
 
 
 
今は小学校などでも、補助犬のことを学ぶ時間が設けられていて、
 
小学校で子供が学ぶ機会に、一緒に親も学べ、
 
少しずつ知る機会が増えてきているように思います。
 
 
ただ、そういう機会に遭遇することがない人たちへは、
 
まだまだ広まらない、広まるような機会がない。
 
 
だから、私たちは、鹿児島補助犬普及プロジェクトとして、
 
補助犬のことを伝える機会を作っているのです。
 
 

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まずは知ってもらうことから・・・
 
 
知った上で、それぞれ一人一人がどう受け取り、どう考え、どう過ごしていくか・・・
 
 
まずはそれでいいのだと思っています。
 
 
法律で決まっているのだから、絶対受け入れてください
 
とまでは言いません。
 
 
でも、
 
なぜこんな法律ができたのか?
 
その意図は何か?
 
人としてどう動くべきか?
 
言わなくても、自然と伝わると思っています。
 
 
 
 
でもさ、補助犬みたことないけど?
 
という言葉もよく耳にします。
 
 
 
確かに補助犬の数が少ないのも事実。
 
ただ、これだけではないと思うのです。
 
 
 
補助犬とともに生活する中で、受け入れ拒否される場所が多く存在する鹿児島。
 
自然と拒否されるところへは行かないようになります。
 
 
受け入れてもらえるところへだけ行くことで、
 
みかける地域、みかけない地域が分かれてくるのです。
 
 
実際、私が生活している地域周辺では、補助犬をよくみかけます。
 
それは、補助犬とともに生活しているユーザーさんが足を運べる施設があったり、集まる施設があるから・・・
 
 
鹿児島でも、天文館でみかけることはあまりないと思うのです。
 
みかけるとしても、あの喫茶店とあのお店と・・・とポイントが決まってしまう。
 
 
今の鹿児島の現状では、
 
補助犬ユーザーさんが行ける場所を選んで出かけるような形。
 
 
 
私たちが生活する中で、
 
行ける場所を選んで出かけるなんてケースってないですよね?
 
 
私たちと同じように生活できるようであるべきなのです。
 
 
補助犬が一緒だから、行動の幅を狭められるべきではないのです。
 



 
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うちなら大丈夫だよ
 
と個人のお店によっては言ってくださるところもあります。
 
 
私たちの活動を知ってくださったり、
 
そういう現状を知って考えてくださったり、
 
少しずつ
 
受け入れるよ!
 
と言ってくださるお店は増えてきています。
 
 
 
 
でも、もっともっと市や県で大きな輪になって、
 
『補助犬を受け入れよう!』と動ける鹿児島になってほしいのです。
 
 
 
 
夢が壮大すぎる???
 
 
そう言われても構いません。
 
夢は大きく・・・デス
 
 
 


鹿児島補助犬普及プロジェクトが活動し始めて、
 
最初は
 
「はぁ?なんだそれは?」
 
と思われたり、言われたりしていたけれど、
 
今は少しずつ『補助犬』という言葉が広まってきているように思います。
 
 
イベントを開催した場所では、イベントが終わってからもおつきあいは続き、
 
従業員向けの補助犬受け入れの講習会は続けられています。
 
イベントのときだけ周知するのではなく、
 
常に入れ替わりがある従業員に対して、同じ知識を提供するようにする
 
継続が大事だと施設も理解してくださっているからこそ。
 


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その輪は広がり、
 
「私たちの施設でも、講習会をやってほしい」
 
というお話も増えてきました。
 
 
「補助犬受け入れに対して興味があるし、賛成なのだけど、実際どうしたらいいんだろう?」
 
という相談も多くいただくようになりました。
 
 
その都度対応させていただき、
 
どんどん輪が広がっていっているように思います。
 
 
 
ただ・・・
 
活動している中で、
 
うちは特別だから・・・とか
 
うちはちゃんと理解していて、対応もできるから・・・とか
 
鷹をくくっているようなところもちらほら。
 
 
そういうところに限って、
 
実は補助犬のことを詳しく知らないことばかりで、
 
うわべだけで言っていて、
 
実際行ってみると、
 
「ちょっと・・・」
 
と言われたり、
 
補助犬の認識が曖昧で表示も間違っていたり、
 
お店の一人一人に周知されていなくて、対応がバラバラだったり・・・
 
 
 
もちろん知っていることもあるだろうけれど、
 
目からウロコの話もあると思うし、
 
現状を知っておく、ユーザーの生の声を聞くということも大事だと思うのです。
 
 
だから、常に前向きに、もっと知識を深めるように向き合ってほしいのです。
 
今前進している足並みに、少しだけ寄り添ってほしいのです。
 
 
 
また、
 
昔ながらの店だから、そういうことはちょっと・・・とか、
 
うちはこだわりを持っているので、受け入れられない・・・とか
 
そういうお店もあります。
 
 
 
昔と今は現状が違う
 
ましてや法律もできている
 
 
時代は常に進化していっている
 
いつまでも昔はね・・・で通し切らなくなっている
 
 
 
それを踏まえた上で、
 
それでもなお、受け入れ拒否をするのであれば、
 
それはそれでいいのかなと思っています。
 
 
いつか補助犬受け入れが当たり前になったときに、
 
「あそこのお店ってNGらしいよ。」
 
とイメージダウンにつながるかもしれないことだってあると思うのです。
 
 
 
それは言い過ぎでしょ?
 
脅しやん
 
というあなた・・・
 
 
昨年、鹿児島の某施設で受け入れ拒否があったとき、
 
SNSで炎上し、多くの苦情や非難が殺到したのですよ。
 
 
世のイメージというのはそういうもの。
 
 
そんなのひどい!
 
と非難する人の中には、
 
補助犬のことを知らなかったり、
 
受け入れ拒否は実は法律に背いているということを知らなかったりした人もいるはず。
 
 
でも、その現状を聞いた人たちは、
 
ひどい!
 
と率直に責めるものです。
 
 
 
言い過ぎということはなく、
 
心のバリアフリーが注目されている今、
 
補助犬受け入れ拒否というのはイメージダウンに確実になると思っています。
 
 
それでも、うちはうちのこだわりとしてやっていく
 
というのであれば、
 
それはそれでいいのだと思います。
 
今のところ、法律で罰せられるとまではないのですから・・・
 
 
 
 
 
補助犬について考えることは、無駄ではないと思います。
 
 
誰しもが必要になるような機会があるかもしれないのですから・・・
 
 
事故にあったり、病気になったりして、
 
目が不自由になったり、耳が不自由になったり、手足が不自由になったりすることって
 
誰でもあることだと思うのです。
 
 
ただ、ピンとこないだけ。
 
ただ、イメージとして湧かないだけ。
 
 
 
自分がなったら・・・とか、
 
自分の家族や自分の大切な人がなったら・・・とか、
 
もう少し身近な存在として少しだけ考えてもらいたいのです。
 
 
そう思うと、補助犬について考えることは無駄ではないと思うのです。
 
 
 
私は、
 
補助犬受け入れについて考えてみたい
 
とある居酒屋の店長さんから相談されました。
 
 
受け入れにあたっての話をしていく中で、
 
自分も事故にあって、一時期車いすの生活だった
 
耳も一時聞こえなくなり、不自由な思いをした
 
どんなに大変なことか体験したからこそ、
 
補助犬受け入れに積極的に取り組みたいと思う
 
 
自分が経験したからこそ、
 
補助犬の存在、ありがたさ、大切さを伝えていきたい
 
 
それが今元気になった自分にできることだと思う
 
 
と言われたのです。
 
 
人は元気なうちは考えられないもの。
 
でも、何かあったときに、気づくもの。
 
 
補助犬の受け入れ拒否をしていた本人がもしも必要なシーンになったときに
 
辛く悲しい現実を突きつけられる
 
 
そんなふうになってほしくないのです。
 
 
 
 
法施行から15年。
 
法を作るにあたって、多くの方の思い、努力、働きかけがあったのです。
 
 
そして、その後も15年、
 
多くの方が普及していくように、よりよく生きていけるように、
 
日々悪戦苦闘しているのです。
 
 
ただ私たちはそういった現状を知らないだけ・・・
 
 
 
もしも知る機会があるのであれば、
 
少しだけ耳を傾けてもらいたいのです。
 
 
そして、受け入れ進まず・・・鹿児島と言われることがなくなり、
 
どの県よりも補助犬と住みよい町鹿児島と言われるようになってほしい。
 
 
今年も補助犬普及活動頑張りますからね。