私から補助犬普及のことで大事なことをお伝えしたいと思います。 | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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こんばんは。

 

昨日はNHKで補助犬について放送していただき、

 

今日は知的障害者関係施設職員研修会にて補助犬についての講演をさせていただき、

 

鹿児島で補助犬について知っていただく機会を多くいただいている

 

アラフォー獣医師 浜崎菜央です。

  

 

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(これ、今日の講演会の様子…)

 

 

 

 

 

 補助犬について知っていただくこと・・・

 

それはまず第1歩として大事なことだと思っています。

 

 

補助犬ってどんな子たちなんだろう?

 

どんな仕事をしてるんだろう?

 

どんな動きをするんだろう?

 

心配なことたくさんあるんだけど、こういうときはどうなんだろう?

 

そういうことを一つ一つ知っていただくことは大事なことだと思っています。

 

 

 

だからこそ、

 

補助犬についてお話する場を設けているわけです。

 

 

 

決して、

 

『補助犬を受け入れろびっくえいマーク

 

とゴリ押ししているわけでもないですし、

 

ゴリ押しする場を作っているわけでもないのです。

 

 

 

これは本当に勘違いしてほしくないのですびっくえいマーク

 

 

 

 

私が今日大事なことをお伝えしたい

 

と思っていること。

 

 

これは、私たちの活動に賛同していただき、

 

私にできることを見つけよう

 

私も何かやりたい

 

と思っている人たちすべてに伝えたいことでもあります。

 

 

 

鹿児島は、聴導犬・介助犬がゼロの街です。

 

だからといって、私は

 

「聴導犬や介助犬をまず1頭・・・」

 

と決して伝えてはいません。

 

 

 

いつか聴導犬や介助犬が導入されるといいな

 

と願ってはいますが、

 

ゼロからまず1頭へ

 

という目標ではやっていません。

 

 

 

なぜか?

 

 

聴導犬や介助犬をゼロから1頭にすることが決して目標ではないからですびっくえいマーク

 

 

聴導犬や介助犬が鹿児島に誕生すればいい

 

という気持ちだけではないからですびっくえいマーク

 

 

 

どういうことか?

 

 

 

私たちの活動に参加された方だったら理解してくださっていると思います。

 

 

補助犬への理解がまだまだされていない。

 

補助犬受け入れ拒否がまだ多く存在する。

 

そんな状態で、

 

もしも補助犬を受け入れたとしても、

 

生活しにくい環境が隠れているのです。

 

 

 

障がい者が補助犬とともに生活する理由・・・

 

それには、自立と社会参加という気持ちがあります。

 

自分一人で生活してみたい

 

という前向きな気持ちが隠れていることが多くあります。

 

 

ただ・・・残念だけれど、

 

今の状況では、

 

補助犬を受け入れたからといって、

 

すべてハッピーな生活が待っている

 

とは言い難いのです。

 

 

それには、

 

補助犬への理解不足、

 

補助犬の受け入れ拒否の問題、

 

などが隠れているから・・・

 

 

 

せっかく社会参加したい

 

自立したい

 

という気持ちの元で補助犬を手にしても、

 

こういった問題が隠れていることで、

 

やっぱり社会参加って難しいな

 

と思う場面があるのです。

 

 

 

そういった場面で、

 

さらに前向きに

 

「補助犬について理解してもらおう」

 

「補助犬同伴への理解を深めてもらおう」

 

とみんながみんな思えるかというと

 

それも難しいのです。

 

 

 

中には、

 

「補助犬を受け入れたことで拒否されるのであれば、受け入れなきゃよかった」

 

と閉じこもってしまう人もいるかもしれません。

 

 

みんながみんな積極的に話せるとも限りません。

 

補助犬同伴について説明したり、交渉したりすることってすごくエネルギーを使います。

 

それがどんなに大変か、

それも踏まえて、普及活動の方向性を考えていく必要があると思っています。

 

 

こういった背景があるからこそ

 

聴導犬・介助犬がゼロだから、まず1頭を・・・

 

というのを全面にはおしていないし、伝えていません。

 

 

そして、補助犬も命ある存在です。

 

誕生させておしまいではないのです。

 

命と向き合う大切さ、

 

それはペットを迎えるときと同じように考えてほしいのです。

 

訓練されている補助犬を手にしたらおしまいではありません。

 

自分の体の一部として一緒に生活していくということは、

 

補助犬と心を通わす必要もあります。

 

コミュニケーションが取れていなければ、

 

いくら訓練された補助犬でも、うまく動いてくれないこともあります。

 

だって、命あるもの、心あるものですから。

 

補助犬誕生だけを目標にしていると、

 

補助犬の尊厳が雑に扱われてしまわないか?

 

と獣医師として心配に思う部分もあるのです。

 

 

 

まずは・・・

 

補助犬への理解をきちんとすること

 

補助犬受け入れに向けてすすめていくこと

 

だと思っています。

 

 

その中で、

 

補助犬を手にしたいという障害者が現れたら、

 

そのとき初めて第1号が誕生すればいいのだと思っています。

 

 

大事なことは、

 

補助犬を手にしたいという障害者が現れたときに、

 

住みよい街になっていること

 

きちんとサポートできる仲間がいること

(行政や訓練所、訓練士なども含めて)

 

だと思っています。

 

 

 

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普及活動の仕方はいろいろあると思います。

 

 

しかし、大事なことをきちんと理解して、

それを元に普及してほしいのです。

 

 

むやみやたらに、

補助犬を増やせばいいというわけではないのです。

 

 

 

同じ障がいを持っている人でも、

 

補助犬が必要だと思う人もいれば、そうでない人もいます。

 

 

みんな同じではありません。

 

それは私たちでも一緒ですよね?

 

 

犬好きがいれば、嫌いな人もいる。

 

好きだからといって、一緒に暮らしたいと思う人もいれば、そうでない人もいる。

 

一緒に暮らしたくても経済的な理由などで暮らせない人もいれば、そうでない人もいる。

 

 

様々な問題は、障がい者でもあるのです。

 

 

 

だから、大事なこと、もう一つ。

必要な人に、必要な情報を正確に伝えること。

 

 

私たちの中でも、補助犬への理解は様々です。

 

知る機会もそんなにありません。

 

間違った知識も多く出回っています。

 

 

障がい者も同じ環境なのです。

 

 

私たちと同じように、

 

補助犬の存在を知っている人もいれば、知らない人もいる。

 

補助犬の仕事内容を知っている人もいれば、知らない人もいる。

 

知ることで一緒に暮らしてみたいと思う人もいれば、そうでない人もいる。

 

補助犬との生活はいいこともあれば、問題点もある。

 

その中には、受け入れ拒否の問題も隠れている。

 

それでも手にしてみたいと思う人もいれば、そうでない人もいる。

 

 

すべての情報を得て、

 

初めて手にするかどうか決めることが大事だと思います。

 

 

そのために、私ができること・・・

 

一人でも多くの方に、いい面も悪い面も、現状をお伝えすること

 

だと思って、普及活動を行っています。

 

 

私はね・・・

 

 

ただ・・・

 

いい面だけを伝えることがいいことだとは思いません。

 

だって

 

 悪い面を知っていたら、手にしなかったのに・・・

 

と後悔する人が現れると思うから。

 

 

 

せっかく手にしてもらうのであれば、

 

後悔はしてほしくないびっくえいマーク

 

 

 

それは、

 

自立と社会参加への期待をもって受け入れたいと決めた人の気持ちを踏みにじりたくないから。

 

そして、補助犬も命ある存在。

 

そんな大事な一つの命を手にするのですから、

 

預かった命に対して後悔してほしくないから。

 

 

 普及するためにお手伝いしてくださることは

とても嬉しいことです。

 

ただ、わたしがお伝えした気持ちを汲んでくださり、

 

それを元にやるべきこと

目指すべきもの

へと進んでいってくださると

 

もっと嬉しいです。

 

 

方向性がズレてしまうと、

 

この活動は二分してしまい、

 

大きな問題を抱えることになりかねないからです。

 

命あるものを手にすること、

 

心あるものを手にすること、

 

それにはとても素晴らしいこと、幸せなことが待っていると思います。

 

できる限り、

 

みんながハッピーになれるように…

 

それがわたしの願いです。