床を歩く時にカチャカチャって音してない? | 【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

【鹿児島⭐︎動物病院から】飼い主さんとペットの絆を深める心の持ち方接し方を提案 獣医師 浜崎菜央

鹿児島で動物病院を経営しつつ、飼い主さんがペットに1つでも多くできることを提案できる場として、ペット関連のイベントや講演をしています。
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「診察で爪切ることが先生の趣味みたいになってるね」

と本日患者さんに言われた、アラフォー獣医師 浜崎菜央です。

いやいや、わたし、爪切を趣味でやっているわけではないんです。

しかも診察中にね(笑)

おそらく、飼い主さんに言われてもないのに、
わたしが自ら爪を切ってあげるからだと思います。


なぜ頼まれてもないのに、やっているかって



ずばり
わたしは爪の長さに重要さを感じているから



診察中に、無償で爪を切ってあげるのは、
わたしからのわんちゃんたちへの愛情のひとつなんです



人も爪を定期的に切りますよね

みなさん、どのタイミングで爪切りしますか


人それぞれですよね


女の人なら、オシャレでなが~く伸ばしている人もいるだろうし、

わたしたち獣医師や動物看護師はもちろん、病院関係の方は、
ギリギリまで短く切っている人も多いはず。
(相手を怪我させないためにね)


でも、それでも、
これくらいになったら切るというタイミングってありません



わんちゃんやねこちゃんにも、
切らなきゃいけないタイミングってあるんです


もしそれを怠ると・・・


いろんな問題が起きちゃうんですよ~



爪が伸びすぎた状態ということは、
足が肉球ではなく爪で支えられている状態。


わたしはいつも診察のときに例えるんですけど、
「人でいうと、ハイヒール履いてる状態」


人でもハイヒールをず~っと履いてることってないですよね?


でも、わんちゃんねこちゃんたちは、爪が伸びすぎたら、
ハイヒールをず~っと履いてるような状態でいるんです。


不安定ですよね?
足腰に負担かかってますよね?


結果、ヘルニアを起こすこともあるんです


え?
ペットもヘルニアになることあるの?
って思った方・・・


なります
ペットもヘルニアになることあるんです


ねこちゃんはほとんどないですが、
わんちゃんでは結構あるお話です。



わたし、定期的に整体に通っているのですが、
そこで先生とよく体のしくみについてお話します。

筋肉のつき方や骨格って人それぞれ。

その人にあったバランスで保たれていれば、病気は起きないはずなんですって。

でも、そのバランスが崩れるから、病気が出てくる。

バランスが崩れる理由はいろいろ。
足の踏み出し方が左右差があるとか、足を組むのが毎回片側ばっかりとか、
バックを肩にかける方がいつも一緒とかね・・・

そして、ハイヒールも一つ。

ハイヒールで綺麗に見えるように歩く、
ハイヒールをはいて、綺麗にバランスよく体重をかけるっていう体の矯正を行ったら、
ハイヒール脱いだときどうなるの?ってお話。

ハイヒール履いているときは、体のバランスが良く見えても、
脱いだらバランスが悪い・・・

そしたら、それがきっかけで体に歪みが起こり、体調不良につながる。



この話を聞いたときに、妙に腑に落ちたんです



爪が長いままでも生活はできる。

けど、知らず知らず体のバランスに影響を与えていて、
歪みが起き、体調不良を引き起こす。



人みたいに、肩が凝ったとか、腰が痛いとかって言えない分、
症状が出てくるのは末期。


その一つが、ヘルニアなんだと思うんです。


こ~んな考え方する獣医ってそういないと思うけど、
わたしは臨床をしていて、あながち間違っていないと思っています。
(だから、整体に行って、体のお話するのが楽しみなんです


これ以外にも、

爪が食い込んでしまったり

伸びすぎた爪がカーペットなんかに引っかかって、折れちゃったり
(これは痛そうなので、写真は省略)

っていうケースはよくあること。


そういう理由から、
わたしは診察中に爪切りをしてあげるようにしています。
(よほど凶暴の子以外はね・・・)




それからもうひとつ大事なことをお伝えします



人のことはわかりませんが、


わんちゃんたちは、
爪を伸びっぱなしにしていると、
血管や神経が伸びて、爪が長いわりに切れない
という状態になるんです。


これ、意外に知らない方が多い


爪を伸ばしていることが多い子の爪を切るように言われたときに、

「もっと短く切ってくださいよ~」

って言われることがあるんですが、

「これ以上切れません

とお断りすることがあります。

伸ばしている期間が長いことで、血管や神経が伸びてきているから。

もしそれでも切ってほしいと言われたら、
わんちゃんたちへの痛みと流血を伴いますから。


爪のこと、
もう少し気を配ってみてあげてください


床をカチャカチャ音を立てて歩いている。

それは爪が伸びて、肉球ではなく、爪で歩き始めているサインです。