五輪エンブレム使用中止、謝罪も責任見えず | 同じ空の下で ~ To you who do not yet look ~

同じ空の下で ~ To you who do not yet look ~

まだ見ぬあなたへ。僕らは、同じ空の下にいながらも、それぞれの感じ方で生きている。
「偶然は必然」というように、僕らを直接結びつけるものはなくても、意図しない形で、思いもよらない所で、あなたと私がきっかけひとつで繋がったことに感謝☆




(以下、時事通信ニュースより)


東京五輪・パラリンピック組織委員会の武藤敏郎事務総長は1日の記者会見で、

公式エンブレムの白紙撤回について「国民やスポンサーにはご心配や迷惑を掛けた」と謝罪した。

しかし、責任問題に関してはあいまいな説明に終始し、

報道陣からは「誰も悪くないと聞こえる」「どこに責任があるのか」との質問が繰り返し飛んだ。


武藤氏は会見で、盗用を改めて否定した上で、

「ベルギーの劇場のロゴとは全く違うという確信は変わらない」と強調。

原案のデザインも含めて「盗用はないという佐野氏の説明や専門家の判断を了承した」と語った。

撤回は、あくまで国民理解が得られないことが理由だとした。


責任問題については、「三者三様」「誰が悪かったというものではない」と指摘。

「佐野氏は取り下げを申し出たことで、責任を果たした」

「選定委員会は適切な判断を示した」とかばった。

今後の検証も明言せず、1時間半を超えた会見中、

武藤氏らが頭を下げる場面はほとんどなかった。


組織委の確認不足を指摘されると

「商標登録されていない類似デザインを確かめるのは困難だ」と釈明。

関係者の処分には触れず、「新デザインを早く決めることがわれわれの責任」

「かかった費用は軽微で、新国立競技場と同様に考えるのは無理がある」と述べた。

 


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(以下、産経新聞ニュースより)


東京都ではすでに、エンブレムをあしらったポスターやのぼり旗などの備品を大量に発注済みで、

都職員は「(使用中止を)早く決めてほしかった」と悲鳴をあげた。


舛添要一知事が週2回の定例会見を行う記者会見場。

知事の背後に設置されるパネルは、エンブレム入りに新調されたばかり。

8月28日にお披露目されたが、この1回でお蔵入りになる公算が大きくなった。


五輪開催まで5年となった7月24日に

都庁前の広場で大々的に行われたエンブレムの発表イベントは

都と大会組織委の共催で、都は開催費の一部を負担した。


また、庁舎の壁面に掲げる巨大パネルやポスター、のぼり旗など

関連備品計約4600万円分がすでに発注されている。

これらの費用は税金で賄われており、都は今後、

どこが負担をすべきかについて議論を進めていく方針だ。



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(以下、ロイター通信ニュースより)


2020年東京五輪の大会組織委員会は1日、

デザイナーの佐野研二郎氏が制作した大会公式エンブレムの使用を中止することを決めた。


佐野氏のデザインをめぐっては、ベルギーのグラフィックデザイナー、

オリビエ・ドビ氏が劇場のロゴと酷似していると指摘。

同氏と劇場側はエンブレムの使用の差し止めを求める訴訟を起こしていた。


舛添要一都知事は1日、「裏切られた感じがする」と述べ、佐野氏に対して詳しい説明を求めた。

また、安倍晋三首相も同日、「国民から祝福されるオリンピックでなければならない」と語った。


佐野氏は8月に記者会見を開き、盗用との指摘は当たらないと主張。

しかし、佐野氏が手掛けたサントリービールのキャンペーン商品の絵柄が、

第三者のデザインを写したものであることが発覚。

同氏は商品を取り下げ、世論の批判を浴びていた。



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(以下、MR_DESIGN HPより)


エンブレムにつきまして


私は、東京オリンピック・パラリンピックの大会の成功を願う純粋な思いから
エンブレムのコンペティションに参加致しました。
エンブレムがフラッグに掲げられ、世界中の人に仰ぎ見られている光景や、
金メダルに刻まれたエンブレムを強くイメージしながら
伝統的かつ新しい日本、東京を表現すべく大胆に、そして丁寧にデザイン致しました。


このような国をあげての大切なイベントのシンボルとなるエンブレムのデザイン選考への参加は、

デザイナーにとっては大舞台であって、疑いをかけられているような模倣や盗作は、原案に関しても、

最終案に関しても、あってはならないし、絶対に許されないことと今でも思っております。

模倣や盗作は断じてしていないことを、誓って申し上げます。


しかしながら、エンブレムのデザイン以外の私の仕事において不手際があり、謝罪致しました。
この件については、一切の責任は自分にあります。
改めて御迷惑をかけてしまったアーティストや皆様に深くお詫びいたします。


その後は、残念ながら一部のメディアで悪しきイメージが増幅され、私の他の作品についても、
あたかも全てが何かの模倣だと報じられ、話題となりさらには作ったこともないデザインにまで、
佐野研二郎の盗作作品となって世に紹介されてしまう程の騒動に発展してしまいました。


自宅や実家、事務所にメディアの取材が昼夜、休日問わず来ています。
事実関係の確認がなされないまま断片的に、報道されることもしばしばありました。

また、私個人の会社のメールアドレスがネット上で話題にされ、

様々なオンラインアカウントに無断で登録され、毎日、誹謗中傷のメールが送られ、

記憶にないショッピングサイトやSNSから入会確認のメールが届きます。

自分のみならず、家族や無関係の親族の写真も

ネット上にさらされるなどのプライバシー侵害もあり、異常な状況が今も続いています。


今の状況はコンペに参加した当時の自分の思いとは、全く別の方向に向かってしまいました。
もうこれ以上は、人間として耐えられない限界状況だと思うに至りました。


組織委員会の皆様、審査委員会、制作者である私自身とで協議をする中、
オリンピック・パラリンピックを成功させたいと

ひとえに祈念する気持ちに変わりがない旨を再度皆様にお伝えしました。

また、このような騒動や私自身や作品への疑義に対して繰り返される批判やバッシングから、
家族やスタッフを守る為にも、もうこれ以上今の状況を続けることは難しいと判断し、
今回の取り下げに関して私自身も決断致しました。


今後につきましては、私の作品や仕事を通じて
少しでも皆様の信頼を取り戻すべく日々の仕事に専念するしかないと思っております。

図らずもご迷惑をおかけしてしまった多くの方々、
そして組織委員会の皆様、審査委員会の皆様、関係各所の皆様には深くお詫び申し上げる次第です。

上記事情のゆえ今回の判断に関しましてはどうか御理解くださいますようお願い申し上げます。

2015年9月1日 佐野研二郎



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佐野氏が自身のデザイン事務所HPで発表した内容で、

個人や家族などへの嫌がらせ行為があったという点については、

度が過ぎるのではないかと憤りを感じるし気の毒だと思う。


しかし、発表された内容そのものは、謝罪文というより釈明文のようで、

「自分は悪くない」と主張しているようで、正直、ガッカリした。


会見ではなく、HPでの掲載。

いずれ会見を行う必要に迫られると思うが、

なるべく早く自分からその機会を設けた方がいい。


文章を読む限り、これで幕引きしようとも考えられ、

それでは理解は得られないだろうし、それこそ今後の活動に、

悪い影響を及ぼすような気がする。


今後、新しいエンブレムに関しては、公募するそうだ。

また一からやり直すぐらいなら招致ロゴでいいじゃないかと、

大多数が思っているはずなのに、なぜ、それができないのか?


新しいコンペで決定する前提は崩さないのなら、

招致ロゴを最終審査に加えて一般投票をするなど、

審査過程を開示してほしい。


「誰が悪かったというものではない」と言っていたが、

程度の差こそあれ、関わった誰もが悪かったからこうなったのだ。


それをそのままにして、新しいエンブレムを公募するなど、もってのほか!

関係者の減給処分など、目に見える処分をして、

選考プロセスと責任の所在を明らかにしてほしい。


「正直、オリンピックはどうでもいい」と思っていた都民が相当数いた訳で、

こうした問題が出ている今、その数は日本全国で増えたかもしれない。


同じ轍を踏むことは決して許されないのだから、

意思決定の速度を何倍にも上げ、遅れと信頼を取り戻す努力を、

見える形で示してもらわなければ納得できないというもの。


「恥ずかしい」という国民の声は、「もうやめて」と言っているようなもの。

その気持ちを真摯に受け止める言動をしないと、何をやっても理解は得られないだろう。






ネットでは、早速、こんなものが上がっていた。

趣味は悪いが、風刺が効いていていい。










失敗しないひとなんていないのだし、

新しいことを始めたら、常に修正の連続。


佐野氏も組織委も、まず失敗(過失)を認めることだ。


もし、早い段階で失敗を認めていたら、

こうした結果にはならなかったかもしれない。










(参照)


MR_DESIGN HP

http://www.mr-design.jp/


東京五輪エンブレム問題、新たな疑惑? - 2015年8月31日過去記事より

http://ameblo.jp/aloha-spirits-yoshi/entry-12067914709.html


無知蒙昧 ~五輪エンブレム原案初公表 組織委「オリジナルと確信」~

- 2015年8月29日過去記事より

http://ameblo.jp/aloha-spirits-yoshi/entry-12067011964.html


オリジナルとは - 2015年8月14日過去記事より

http://ameblo.jp/aloha-spirits-yoshi/entry-12061580585.html