(以下、CNNニュースより)
タイのインラック政権打倒を目指す反政府デモは1日も続き、
インラック首相がいるとうわさされた警察関連施設や国営テレビの放送局にデモ隊が突入した。
さらに首相府への突入を試みたデモ隊に対し、警察は催涙弾を発射して対抗した。
インラック首相はデモ隊の突入時、警察関連施設にはいなかった。
政府報道官によると、国営テレビは通常通りの放送を続る一方で、
当局者とデモ隊との交渉も行われているという。
インラック首相はデモが激化した時点で執務拠点を別の場所に移している。
デモ隊に対して当局が暴力を行使することはないと言明していたが、
デモ隊を率いるステープ前副首相に対して警察が逮捕状を出したことから状況が悪化した。
30日には首都バンコクで起きたデモ隊とインラック首相支持派の衝突で
4人が死亡、60人以上が負傷している。
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(以下、CNNニュースより)
反政府デモが続くタイで11月30日、男子学生1人が死亡、21人が負傷した。
救急当局の報道担当者によると、
学生は首都バンコクのラムカムヘン大学構内で撃たれて死亡した。
同市内ではこの日、デモ隊が複数の政府機関ビルに突入したことを受け、
軍要員2000人が出動していた。
デモ隊はインラック政権打倒を訴えている。
デモの発端は、インラック首相の兄で亡命中のタクシン元首相の帰国に道を開く恩赦法案だった。
法案は否決されたものの、デモはその後も激化の一途をたどり、
外務省や農業省、内務省のビルが次々に包囲されていた。
下院では28日、インラック首相への不信任決議案が採決にかけられたが、反対多数で否決された。
首相は「すべての国民の声に耳を傾ける」と述べる一方、
辞任や議会解散には応じない姿勢を貫いている。
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様々な目的でデモは行われるが、
タイの反政府デモはかつてないものになった。
不測の事態を懸念して、日本人学校などは臨時休校。
反政府デモの主導者は、公務員にストライキを呼びかけている。
次々と主要施設を占拠して、勢力を拡大させていたが、
残念ながら死者を出してしまった。
デモ隊の排除と聞くと、乱暴な手段を思い浮かべるが、
そうした手段に訴えなくても、ちょっとしたことがきっかけになって、
衝突が激化してしまう。
今後も、問題解決に向けて対話がなされると思うが、
首相の辞任要求拒否など、予断を許さない状況は続きそうだ。
タイへの渡航に関しては、外務省も、
渡航の延期や是非の検討を呼びかけている。
(参照)
タイ:反政府集会デモの実施等に関する注意喚起
http://www2.anzen.mofa.go.jp/info/pcinfectionspothazardinfo.asp?id=007