温室効果ガス3.8%減目標を表明 | 同じ空の下で ~ To you who do not yet look ~

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「偶然は必然」というように、僕らを直接結びつけるものはなくても、意図しない形で、思いもよらない所で、あなたと私がきっかけひとつで繋がったことに感謝☆


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(以下、毎日新聞ニュースより)


石原伸晃環境相は20日、ポーランドで開催中の国連気候変動枠組み条約

第19回締約国会議(COP19)で演説し、2020年までに国内の温室効果ガス排出量を

05年比3.8%削減する新たな目標を各国に表明した。


従来の「1990年比25%減」から大幅に後退し、各国から批判が出ているが、

「既に世界最高水準にあるエネルギー効率を20%も改善する野心的な目標だ」と理解を求めた。


石原環境相は、今後、エネルギー政策の検討を進め、新目標を見直すと説明。

2014年3月に横浜市で国連の「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)総会が開かれるのを機に、

社会の低炭素化に向けた新たな国民運動を展開する計画を明らかにした。


また、二酸化炭素の地中貯留など革新技術開発の国内投資に5年間で官民計11兆円、

途上国の温暖化対策支援に3年間で同1兆6000億円をそれぞれ拠出することを表明した。



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(以下、16日付、毎日新聞ニュースより)


政府は15日、2020年の温室効果ガス削減目標

「05年比3.8%減」(1990年比3.1%増)を決定した。

東京電力福島第1原発事故後、稼働原発がゼロとなり火力発電に頼る現状を踏まえ、

京都議定書で約束した「90年比6%減」からも大幅に後退させた。

その結果、ポーランドで開催中の国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)では、

「削減目標ではなく、増加目標だ」などと批判が続出。

日本がポスト京都の枠組み作りを主導するのは難しい情勢だ。


「政権が掲げる経済成長を遂げつつも、最大限の努力で実現を目指す野心的な目標だ」。

政府の地球温暖化対策本部で「3・8%減」目標を決定した後、石原伸晃環境相は自信をみせた。


3・8%のうち2・8%は、植林などで増えるとみなされる、森林による二酸化炭素(CO2)吸収分だ。

省エネ効率向上や再生可能エネルギーの普及などを

「総合的に検討して1%減」と説明しているだけで、内訳の数値はない。

政府関係者によると、「森林吸収分だけの想定では

何もしないとみられる」との理由で付け足されたという。


国内の温室効果ガス排出量は、景気が大幅に落ち込んだ年以外は増加傾向にある。

省エネは進んでいるが、電化製品の種類が増え大型化したことや、

世帯数が増加したことなどが背景にあり、

温室効果ガス排出量は90年から05年までに約7%増加。

福島原発事故後は、火力発電への依存度が高まっている。


環境省によると、麻生政権が09年に掲げた目標「05年比15%減」は、

全電源に占める原発比率42%を前提とし、仮に原発がなければ「05年比2・1%増」に相当する。

新目標は、それより6%程度絞る計算で、産業や家庭など全部門で

平均20%のさらなるエネルギー効率向上が必要だという。

ただし年2%の経済成長が前提のため、産業部門の排出量は12%増える計算だ。


この数値になった背景には、COP19までの目標作りを急いだ環境省と、

将来の原発比率が左右されるのを嫌い、先送りを図った経済産業省との対立がある。


結局、官邸が仲裁に入り、議論の場は関係閣僚会合に移った。

政府関係者によると、自民党が7月の参院選公約にCOP19までに新目標を作ると明記したため、

官邸は経産省の抵抗を押し切り、策定に向けて調整。

こうした折衝の中で、環境省も目標さえ作れるならと数値にこだわらなくなった。



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(写真)

交渉の前進を阻害した「特別化石賞」を

日本政府に授与すると発表する国際NGOのメンバーたち



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結局、京都議定書の目標数値は維持されず、

「増加目標」と各国が批判する数値になった。


石原氏は「野心的な目標」と説明したが、理解は得られないだろう。

京都議定書の内容は、当時、絶賛された。

これでは、削減する意思を示さなかったアメリカや中国に笑われてしまう。


「やるやる詐欺」と言われても仕方ない。

それでも、当時とは状況が違うと言うのだろう。


2011年、すでに交渉に後ろ向きと揶揄されていた。

原発事故を受けて、ドイツなどが直ちに脱原発を表明したのに対して、

日本政府は、その立ち位置を決めあぐねている。


環境省と経産省の対立。

情けないやら恥ずかしいやら…。










(参照)


日本に「化石賞」 - 2011年10月5日過去記事より

http://ameblo.jp/aloha-spirits-yoshi/entry-11038818384.html