先日、アフガニスタンでの人道支援活動を行っている【ペシャワ-ル会】代表で医師の中村哲さんが武装集団に襲われて死亡するという事件が起こりました。

世界情勢に少しでも興味がある方ならば、【ペシャワ-ル会】も【中村哲医師】のことも聞いたことがあるはずです。

もともと、中村医師は、パキスタンの北西部、ペシャワル地方で医療活動を始め、国際NGOとして1983年に【ペシャワ-ル会】を設立しました。

現在はアフガニスタンを中心に診療所での無償医療を提供し、また飲料水や農地復興のための灌漑用水路の建設やモスク、学校建設などに尽力し、アフガニスタンの市民からの信頼も厚い方でした。

一年の半分はアフガニスタンで活動し、アジアのノ-ベル賞【マグサイサイ賞】も受賞されています。

先月、一時帰国された際には、日本の外務省が中村医師への襲撃計画に関する情報を得、ご本人にも注意喚起していたそうですが、この最悪の事態を回避することが出来なかったことが残念でなりません。

護衛を含む同行者5名も全員死亡するという痛ましい事件に怒りを禁じ得ません。

ペシャワール会の活動では、2008年にも、パキスタン東部で農業支援活動中に伊藤和也さん(享年31歳)が武装集団に拉致され、殺害されています。

命がけで人道支援をする志の高い方々が命を奪われるという凶行を断じて許すことは出来ません。

今回、誰が何のために行ったのかは現在のところ解明出来ていませんが、アフガニスタンの治安が改善されず、平和から程遠い現実に暗澹たる思いです。

中村医師のご冥福を心からお祈りするとともに、一刻も早くアフガニスタンに平和が戻ることを願います。