日本の医療技術水準は世界最高レベルです。
病気になっても、誰もが最高の医療が受けられる数少ない国です。
その恩恵を受けることが出来る我々は非常に恵まれた環境にいることを感謝しなければなりません。
特に日本の新生児医療は世界トップクラスです。
その一方、出生前診断の技術が発達し、簡単に行えるようになったことで、中絶件数も増えています。
また、出生時の状態によっては、昔なら当然死んでいたと思われるケ-スが医療技術の進歩によって生きることが出来るようになりました。
これは、終末期医療にも言えることで、高齢化=医療技術の進歩の恩恵を受けた結果であると同時に、胃ろう、気管切開、人工呼吸器の装着など、人工的な<生>による生命維持による延命でもあります。
本人が望んでいることであれば、もちろん、医療として有難いものではありますが、全てがそうだとは言い切れない場合もあります。
終末期では、リビング・ウィルで自分の意志で治療を止める選択肢はありますが、本当のところ、何が正しいのかは誰にもわかりません。
<生>と<死>は神さまの領域だからです。
自分で選んだとしても、それは神さまがお決めになったことです。
それ程、<命>とは大事なものでり、神秘に満ちたものであるからこそ、人間ごときに選択できるものではないのです。