約4年ほど前、茨城センターの処分を止めようとする大きな動きがありました。
誰しも処分を望んでいない、
でも適正管理は必要、
そのハザマで、色々な意見や気持ちの葛藤があったことを覚えています。

 

3号犬舎(オス)

 

蛇口を閉めないと収容は延々と続く。

今、目の前にいる子たちを救うことも、未来の子を救うことも大切。

そこに辿りつくのに、どれくらいの時間がかかるのだろうか。

私にはすべてを救うだけの覚悟も器量もない。

 

4号犬舎(オス)

 

結局、行政は処分を止めて、全頭、収容管理することにシフトしました。

そこにたどり着く前の経緯は、それは凄まじい戦いと非難と賛同と反対と・・・

あらゆる感情と意見が入り混じって、もう何が正論なのか・・・。

一つ一つを切り取れば、どれも正論だったのかもしれません。

 

 

5号犬舎(オス)

 

譲渡が難しい野犬や、咬傷犬、老犬、病犬、負傷犬、、、

誰かが背負わないと、ここから出すことは難しい。

茨城センターに通う愛護ボランティアはみんな、

自分たちの出来ること以上に、ずいぶんと頑張ってきたと思います。

あらゆることを犠牲にしながらも、

1頭の命を繋げるために、毎日毎日、世話に明け暮れているのです。

 

 

6号犬舎(オス)

 

処分をしない、ということに至った経緯はともかくとして。

茨城県は、声高々に「処分ゼロ」の宣言をして、その功績を世間にアピールしました。

かつて全国ワースト1だった茨城県は、

飛躍的な譲渡数をたたき出して、その汚名を返上し、処分ゼロを実現したのです。

多くのボランティアの血のにじむようような協力のもとに。

 

 

もちろん、センター職員さんも毎日毎日、100頭、200頭の犬の管理をして、

眼も開かない80グラムの乳のみ子猫でさえも職員交代で授乳して育てて、

休みの日には自宅まで連れ帰り育てていたこともありました。

茨城県の施策も功を奏して、

ずいぶんと譲渡に向けての努力もされていたことでしょう。

 

でも、

処分ゼロの宣言をした時点で、

命のカードは行政にも責任があり、

今日という日が来ることも、当然、予想出来ていたはずです。

 

そうならないために、もっとできることがあったのではないか。

先手先手で、手を打つことが必要でした。

 

 

7号犬舎(オス)

 

溢れる収容犬に、

私たちも何度か意見書を提出して、

思いつく限りの改善や、提案をしてきました。

蛇口を止めないと、収容は延々と続く。

蛇口を止めることは容易ではなく、

地道に地域に根差した調査とヒアリング、不妊手術の実施も必要です。

 

県からの予算、

センターから犬猫を引取するボランティアへの飼育費や手術費用の助成。

野良猫のTNRへの補助金。

飼い主返還率を上げるために市区町村への通達とか。

放し飼いの禁止条例、罰則もありました。

 

 

8号犬舎(メス)

 

でも結局、

一番肝心な命を扱う場所の改善は、

置き去りにされてきました。

 

処分しないのであれば、

動物の福祉に鑑みて、適切な収容管理をすることが必要です。

 

4年前と、何ら変わらないセンター。

処分しない代わりに、過密収容は激化して、

毎日のように喧嘩で負傷したり命を落とす犬までいる。

 

 

9号犬舎(メス)

 

私たちボランティアは、疲弊しています。

いつも現場でこの状況を見て、心を痛めています。

それでも、1頭でもの思いで、センターまで通っています。

 

犬をたくさん引き取ってシェルターが満杯になっている時は、

疲れた体を引きずって、早朝から糞尿の始末に追われています。

それでも、まだまだ助けらない命があることを嘆いて、

どうにかしてほしいと、いつも思っています。

 

 

なぜ、こうなることがわかっていて、

手を打たなかったのでしょうか。

 

犬の収容スペースを増やす、

個別管理を増やす、

全頭に不妊手術を施す、

お世話する人の手を増やす、

個々に適切な医療を施すために経験のある獣医師や動物看護士を増やす、

馴化のリハビリ、

思いつく限りのことを、

茨城県はやってこなかったのでしょうか。

 

ボランティアさん、お願いしますと、

溢れる受け皿に、さらに犬猫を押し込めてくる。

 

4年前に書いた記事

処分ゼロの妄信は悲劇を招く。

動物愛護センターとの協働とは?

 
でも、処分ゼロに胡坐をかいた茨城県は、
この数年で、多くの失望を与えて、多くの信頼を失いました。
そんな簡単に後戻りはできないんですよ。

正しい知識と準備とゆるぎないポリシーがなけば、このまま地に落ちるだけです。

 
 
もうすぐ収容1年になる、甲斐犬♂めかぶ

 

オヤツは、いつでも楽しみ。

 

しょぼくれ風のmix♂わさび、 奥に柴♂ユーリかな?

小さい柴ですが、収容時、咬傷犬でいまだ譲渡されず。

 

わさびも5月で1年になります。

 
確かに難しい犬も多くて、
とても譲渡適正とはならないような犬も何頭かはいるでしょう。
大型犬に咬まれたら、簡単に社会復帰できなくなるかもしれない。
誰かに怪我を負わせたら、団体自体が終わることになるかもしれない。
もしかして引き取ったら終生飼育するような子もいるかもしれません。
傷ついた心のリハビリに何年もかかるかもしれません。
 
だからといって、
環境も人員も整えずに、お手上げするのは、身勝手です。
殺処分にならないようにと歯を食いしばって頑張ってきたボランティア。
そして、どなたか引き取ってくださいと、さらに押しつけられるボランティア。
 
 
3月13日(月)が期限の処分対象犬 27頭
 
 
 

収容犬たちのことを、とても良く見て書いてくださっている、

いぬ助けさんのブログ

いぬ助けの活動ブログ 

 

(抜粋)↓珍しくキョウヤが逃げなかったので飛び出すハート

収容から1年4ヶ月赤ちゃん泣き

ちょうど2才になったばかりくらいだと思います。

真っ黒でわかりにくいですがとてもかわいいお顔をしています目がハート

とても怖がりですがゆっくりなら触ったり歯を見ることもできます。

 

 

処分対象になった「キョウヤ」

ただただ、ビビリ。

 

 

今回の処分再開の通達は、序幕にすぎません。

蛇口を閉めようと、あらゆる努力と施策をして、

収容犬の環境改善をしない限り、

また次の処分対象犬が出るでしょう。

 

何頭処分しようが、何ら根本的な解決になっていません。

受け皿になるボランティアは、圧し潰されます。

少し目をそらした隙に、あちこちでまた仔犬が生まれて、育って、

どんどんセンターに収容されてきます。

上辺の動物愛護は、ほころびが出る。

どうか根本的な解決に向けて、真摯に向き合って対応してください。

 

みんな泣きそうですよ。

 

 

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