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数字を疑う

あれ?本当かな。
そう思う数字って時々ありますよね。
本当に景気は回復しているのか、物価は上がっているらしいけど、まだ近所のスーパーでは安くなっているよ、とか。
そんな数字、特に経済的な統計の取り方と実態を扱ったのがこの本。
門倉 貴史
統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか?

タイトルから疑っているのは分かりますが、この本の筆者は真っ向から否定しているわけではありません。
むしろ、統計を取る背景を知って、その分のバイアスを考慮しないと間違うよ、正しい見方をしましょうねと、統計を取る背景や条件を具体的に挙げ、それ故この指標はこの傾向がある、あの指標はあの傾向があると指摘していきます。
その結果、実感との乖離が見える数字もあれば、実は感覚の方が思い込みでずれていると言う数字もある。
この本 でも書かれていましたが、人の行動と言うのは「理想的な経済人」と言うわけには行かない事も、統計数字の利用と予測に大きな誤差を与えています。


数字と言うと絶対的な存在に思いがちです。その割りにその数字が意味するところをあまり分かっていないことも多い。そこを抑えておかないと、結局は数字に騙されてしまいます。


特に物価動向に関しては、CPIとGDPデフレーターの誤差について述べ、それ故日銀は2000年に金利政策を誤ったと述べています。

物価とは何か、と言うところを考えると難しいですね。何をどこでどのくらい買うことを前提とするのか、これだけでも千差万別です。
そう考えると、インフレターゲット論をきっちりやるのは、相当無理があることが想像できます。


数学が記号で表現される箇所は難しいと思う人もいるかもしれないが、あまり難しいことは書いていない。むしろ経済と算数の教科書の入門編として中々良いと思います。