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別世界と日常への回帰

朝起きると、そこは別世界だった。



昨日はそんな感じでした。
朝ニュースを見ると円は対ドルで117円台をつけ、ダウは500ドル近く下げていた。
一晩で世界が変わった、本当にそんな感じ。
ただ冷静に考えてみると、117円台もダウ500ドル下落も、少し長い目で見れば予想されていた事ではあるので、予定内の調整とも見える。


一晩で起きた、と言うところが特徴的です。何故一晩でこんな事が起こりえたのか?



第一には、事の発端と言われる中国は投資にもその誘導にも不慣れだったと言う事が大きいと思います。
右に左に極端に振れる国であり人達です。一気に上げ、一気に下げると言う方向に向かいやすい。
特に投資に不慣れな人達の集まりであれば、上がれば更にお金を入れ続け、下げれば一気に売る、という極端な事をする。
国の金融関係者も、ちょっとした一言が暴落をもたらし、相場を安定させる、それによって誘導すると言う事に慣れていない。
株式にかかる税金が上がると言う噂に端を発したと言われますが、他の市場であればそれだけで9%も下がるとは思えない。その国特有の状況があったと見えます。


当然その背景には上がり過ぎた中国株があって、調整が必要だった。ただ海外からの大量の資金流入によって上がった株にお金をつぎ込んだ中国人は、調整を暴落と受け止めたんでしょう。だから更に売りが広がった。
中国も海外からの資金流入の方が現地資金より大きいと言われています。
だから、一部中国人の狼狽売りが外資も巻き込んだ、という言い方も出来る。
下げた中国株を発端に、世界に分散したマネーが利食いのチェーンリアクションを起こした事は容易に想像できます。



二つ目には、実は世界の相場は調整したがっていた、と言う見方です。
私が知っているだけで、そろそろかなと見える背景が幾つかありました。


先週のインドのSENSEXは14000前後に対して600も下げた。
DOWも2/21をピークに緩やかな下落
一次下落した商品相場、原油や貴金属価格の再上昇
グリーンスパンのアメリカ景気後退懸念
火曜日に上がり始めた円相場


一直線に上がっていた株や円への高所恐怖症という心理



株に入っていたお金が一部商品市況に行き、また円に入っていたお金が一部円売りの利食いに入り、そのお金の出所はどこかと考えれば、次に調整に入るのは株、と見える条件は整っていた。
これに気が付いたので、火曜日に持っている株の一部を売りました。株の売買は半年振りです。正解でした。こんなに早く大きく調整するとは思いませんでしたが。



ただ下がったと言っても、例えば商品相場もそこまで下がっていないのも事実です。
リスクが低いとはいえない商品相場にそれだけのお金が残っていると言う事は、まだ資金は引きこもってはいない。流動性は保たれている。
Fly to the Qualityも一時的な回避策で、調整後は再びそれぞれの選別された市場にお金が入ってくる余地は大きい、よって、底を打てば戻りも早いだろうという事です。



三つ目に、中国発といわれますが、実は事を大きくしたのはニューヨーク市場ではないか、と言う事です。
耐久財受注や中古住宅販売等の指標を基に大きく売られた。
NYにとってはグリーンスパン、中国株、指標の3連続アッパーを食らったような物でした。
これが無ければ、ここまで大きく日本まで波及する事は無かったはずです。それはその後の影響を更に小さくした可能性が高い。
今日持ち直したその対応は、バーナンキがその揺さぶりを巧く押さえ込みにかかったように、今は見えます。
バーナンキがカリスマ議長かどうかは、今後次第ではありますが。


まだ落ち切ってはいないようにも見えます。
昨日のNYは落ち着いたが、今日東京も上海も落ちている。
アメリカ発で始まった事ではないので、アメリカの市場が落ち着いても世界の市場は落ち着かないかもしれません。
何故なら、それを揺らした人々は世界など見ていない可能性が高いからです。
そのような人々が力を持った中で、世界をしっかり見て対応する国家間の仕組みづくりが出来ているかといえば、非常に怪しい。
もし今回の衝撃が長く深く尾を引くとしたら、問題は恐らくその仕組みにあります。
その仕組みとは、アメリカの力を中心とした仕組みであり、アメリカを見て全体への影響を考える仕組みです。