中学校の古典で習った 宋時代の禅書『無門関』にある 純情の若者の心を深く捉えた句 『羊頭狗肉』が、今や脚光を浴びる事になった。
先日来 関西に名をとどろかす『阪急阪神ホテルズ』のメニュー虚偽表示問題が騒がれる様になった為である。
前者は 約900年前の宋の時代 街の小さな居酒屋が、店の表に羊の頭を看板に掲げて、裏では犬の肉を料理して売っていたと云う故事である。
後者は 『大理石に絨毯 シャンデリヤの宮殿と紛う近代ホテル』のメニューと料理が、東南アジア産のブラックタイガーを車海老(日本近海産名)として、
又 南米産のバナメイエビが芝海老(日本近海産名)としてメニューに書かれていたと言うことだ。
将に 『羊頭狗肉』の近代版である。
(ブラックタイガーもバナメイエビも、生物分類学上 車海老 芝海老と同じ十脚目クルマエビ科に属すから、虚偽ではないと言うのだろう)
と云っても オーストラリヤ産牛肉を 松坂牛も、同じ牛肉であるとは、世上通じまい。
この様な詭弁、弁解を弄せぬよう、老舗の矜持を示して貰いたいものだ。
