【 制作 】 2006年
【 監督 】 デヴィッド・フィンチャー
【 出演 】 ジェイク・ギレンホール、マーク・ラファロ、
ロバート・ダウニー・jr 他
【 時間 】 157分
【 内容 】
1968年~74年にかけてアメリカで発生し、
現在も継続捜査中となっている連続殺人事件、”ゾディアック・キラー”。
全米を震え上がらせた実在の未解決事件を基に、
犯人”ゾディアック”を追う、刑事、新聞記者、風刺漫画家、
3人の姿を描いた長編サスペンス。
【 感想 】
まず、上映時間は157分と、かなり長め。
実在の事件を基にしていることもあり、比較的地味な展開。
ド派手な盛り上がりもなく、大半が淡々と進行する。
その一方、部分的に台詞が足早になる場面もあり、
気を抜いてるとあっさり置いていかれる。
当然、見終わってスッキリするようなラストも用意されてない。
つまり、見る側を飽きさせないよう一生懸命もてなしてくれるような、
至れり尽くせりのエンターテイメント作品ではない。
なので、そういったものを求めている人にとっては、
おそらく「退屈」という感想しか持ちようがないのではないかと思う。
ただし、作品自体はとても丁寧によく作りこまれているので、
見る側が上記の点を許容できるのであれば、
派手さはなくても緊張感のある引き締まった展開を楽しめるし、
見終わった後の感想もガラリと変わるのではないかと思う。
個人的には確かに長いとは感じたが、
途中何度かハラハラする場面はあっても退屈することはなかった。
ゾディアック事件によって1度は記者として名声を得たものの、
やがて精神的に追い込まれ酒と薬物に溺れてしまうエイブリー、
捜査が思うように進まず、時間ばかりが経過し、
相棒が去ってしまった後も孤独に捜査を続けるトースキー刑事、
事件に強く惹かれ、最後まで諦めずに真相を追及するグレンスミス。
それぞれの人物描写も深みがある。
残忍な手口、手紙とその筆跡、暗号文、ゾディアックのマーク、
現場に残された足跡、犯人からの電話、血の付いたシャツの断片、
目撃者・関係者の証言、単独犯説・複数犯説、
どこからが模倣犯の犯行なのか、事件の風化、
そして行方不明となっていた生存者の証言。
限りなく怪しい容疑者は存在したものの、証拠不十分のまま病死。
結局、現在も継続捜査中のまま、真相は闇の中・・・
作中でも、なかなか犯人が逮捕できないなか、
当時公開された映画『ダーティーハリー』を引き合いに出し、
「現実は映画みたいにきっちりカタが付かな」いということを示唆したり、
状況証拠ばかりでなかなか物的証拠がつかめないなか、
「証拠のない事実もある」ことを示している。
よくできた作品だと思う。
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