教育のひとつのあり方を見せてくれる~奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ | Cecilia's Diary

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「聖セシリア」は、音楽の守護聖人。これにならって、音楽をはじめとする芸術や
伝統文化などを楽しみつつ、毎日を生き生きと過ごしている様子をつづります。
ライフワークとしてコーチングも勉強中。

ブルックリンに続いて観たのは、「奇跡の教室 受け継ぐ者たち」という
ドキュメンタリー風の映画です。

フランスの一人の地理・歴史教師が、手のつけられない問題児たちのいる
他民族クラスに対し、ある試みをしたことから、ひとつにまとまり、
力を合わせて共同作業をして結果を出していく、という話。

これは実際にあった話で、このクラスにいた元生徒が、自身の体験をもとに
監督とともに脚本を共同執筆し、生徒役で出演もしています。

アンヌはベテラン教師ですが、新学期が始まると
担任のクラスに対し、まず帽子をとる、ガムは口から出す、イヤホンははずす
など、本当に基本的な授業を受ける態度から注意をしていきます。

それほど担当するクラスはやる気のない生徒がほとんどという
問題あるクラス。

さらに、他民族の集合体でもあるため、
たとえばキリスト教がイスラム教を敵視していた事実に触れたことに、
イスラム圏の生徒が猛反発する、なんてことも起きます。

そのクラスに対し、アンヌは「アウシュビッツ」をテーマにした
全国歴史コンクールに参加することを提案します。

最初はこの難しいテーマに対し、抵抗を示したり、
あまりにも難しいと悩んだりしていた生徒たち。

しかし、実際にアウシュビッツの収容所体験をしたある男性が
実体験を語るのを目の当たりして、生徒たちは次第に変化し、
このコンクールのテーマに真正面から向き合うようになります。

この映画から学べることは、過去の歴史を単なる過去の事実として
学ぶだけではなく、その歴史の背景がどんなものであったかを
知る必要があるということ、また生徒たちの自主性を尊重することで
彼らが持てる能力を発揮することができるということ。
そのために、教師としてどんなにじれったかったり、もどかしかったりしても
生徒自身に任せることを徹底させること。

決して楽しい映画ではありませんが、
教師とは、教育とは、ということを今一度考えさせられる
中身の濃い映画でした。