佐村河内ゴーストライター事件で一躍(?)その名が
知れ渡った作曲家、新垣隆さんの作品を演奏するコンサートを聴いてきました。
演奏されるすべての作品が、新垣氏の手によるもの。
どんな作品なのか楽しみにしていたのですが、
てっきり19時開演だと思っていたら、18時30分開演…。
会場に着いたときには、すでに始まってしまい、
2曲目にあたる無伴奏ヴァイオリン・ソナタ「創造」を
途中から、しかもホール外で聴くことになってしまいました。
ホールへ入ってみると、満席といっていいくらい
たくさんの人が集まっていました。
現代作曲家のコンサートに行くことはほとんどないのでわかりませんが、
現代音楽の作曲家の作品を聴きに、これだけの人が集まる
というのは、なかなか珍しいのではないかと思います。
ホール内で聴けなかったのがとても残念ですが、
それでもとても美しいメロディが聴こえてきました。
新垣さんの人柄が表れているような、やさしい感じが伝わってきます。
20分ほど無伴奏を聴いたあと、やっとホールへ。
新垣さんと川畠さんは、大学の先輩後輩にあたるそうで、
なんとなく雰囲気も穏やかでおとなしそうな感じが似ていました。
演奏後のトークで、新垣さんが酔っぱらうと家に帰れなくなるというので
川畠さんが試しにたくさん飲ませたら、やっぱり帰れなくなって
川畠宅に泊まったこととか、
この「創造」の曲も、締め切りを2週間過ぎて出来上がったとか
なんだかとてもほほえましい話に、会場も和みました。
そしてアンコールとして「Melody」という、これまたとても優しい
かわいらしい曲が演奏されました。
休憩後は、新田孝さん率いるニッポン・シンフォニーの演奏で「流るる翠碧」。
そして最後はいよいよこの日のために書き下ろされたという
ピアノ協奏曲「新生」。
無伴奏ヴァイオリン・ソナタ「創造」の中のある大事なモチーフを
使っているとのことでしたが、元の曲を最初から聴けなかったので
そのモチーフはわかりませんでした。
この「新生」は、前半の美しく優しいメロディとはちょっと違って
シリアスな面が全面に出ていました。
わりと「現代音楽」という感じの作品です。
第1楽章は不安げに、そして第2楽章は静かに、最後の第3楽章は
ピアノの連打から始まり最初から最後まで激しい渦を巻くように演奏されました。
コンサートが終わっても、なかなか拍手は鳴りやまず、
アンコールとしてこの第3楽章を再び演奏。
現代作曲家のよしあしは、正直わかりませんが、
今回の作品を聴くかぎり、とても美しく、ステキな作品だと感じました。
また新垣さんのピアノ演奏も、音がとてもきれいで
演奏家としても好ましく感じました。
新垣さんが話題になった発端は、あまりいいものではありませんでしたが、
「ケガの功名」で名を知られることになったので、
これからはその才能でどんどん世の中に出ていってほしいと思います。