フランス料理やインド料理…。スクリーンからおいしそうなにおいが
漂ってきそうな映画を観てきました。
インドのムンバイでレストランを営んでいたカダム家。
中心となっているのは名料理人でスパイスの使い手である母。
次男のハッサンは、その母から類まれなる味覚を受け継ぎ、
日々料理の腕を磨いています。
しかし、暴動による火事でその母親は亡くなってしまいます。
失意の父親は、家族を連れてヨーロッパを放浪します。
あるとき、南フランスにある小さな町で自動車が故障したことがきっかけで
目にした売り家を手に入れ、そこでインド料理店を開くことに。
しかし! その目の前にはミシュラン1つ星を掲げるフランス料理店
「ル・ソール・プリョルール」が…。
フランス料理店の主人はマダム・マロニー。夫が亡くなったあとの店を
ひとりで切り盛りしています。
この伝統と格式を重んじるフランス料理店とかなり庶民的なインド料理店は
真っ向から対立し、お互いに足の引っ張り合いをします。
まずマダム・マロリーが市場で新鮮な魚や野菜を全部買い取って
ハッサンたちが食材を買えないようにしてしまいます。
起こったハッサンの父が、マダム・マロリーの店に大統領がくるという日に、
今度は市場で鳩を買い占め、大統領に出す鳩料理がつくれないようにする。
…まるで子どものケンカみたいなことが繰り広げられます。
このハッサンの父とマダム・マロリーのお互いをけん制するやりとりが
とてもおもしろいです。ほとんど漫才みたい。
インド料理店に対して敵視を続けてきたマダム・マロリーですが、
ハッサンが作った鳩の料理を味見して衝撃を受けます。
さらに、彼のつくったオムレツを食べて、確信を持ちます。
「この才能をつぶしてはいけない。伸ばさなければ」と。
ここからハッサンのフランス料理修業が始まります。
自動車が故障したときに助けてくれたマルグリットと恋に落ちながらも、
彼女が「ル・ソール・プリョルール」の副シェフでもあることから、
二人の間には微妙な空気が流れたりしますが、
ハッサンのおかげでずっとひとつ星だった「ル・ソール・プリョルール」が
念願のふたつ星になります。
これによって、ハッサンはフレンチ界の寵児となり、
さらなる修行のためにパリへと向かいます。
そこで彼は自分の本当にやるべきことを見つけて、再び
「ル・ソール・プリョルール」へ戻ってきます。
マルグリットと二人で料理を作るために…。
ちなみにこの「ル・ソール・プリョルール」はフランス語だと
「Le saule pleureur」となり、「しだれ柳」という意味なんだそう。
格式のあるリッチな雰囲気で静かに楽しむフランス料理店と
音楽をガンガン鳴らして庶民的な雰囲気を楽しむインド料理店、
この2つの雰囲気を対比させて見せているところもおもしろいですが、
なんといっても、それぞれの料理の素材を買いだしにいく市場にある
色とりどりの食材だったり、その素材を細かく刻んで
傷めたり煮たり焼いたりするシーンが出てくるので、
とても幸せな気持ちになります。
品格のあるフランス料理とスパイシーなインド料理、
両方食べたくなりました♪