あいにくの強風で電車が遅れ、最初の10分ほどは見逃してしまいました…。

この「リゴレット」予告編のときからワクワクしてたんですが、
本来は16世紀のイタリアが舞台であるところを、
1960年代のラスベガスのカジノに設定するという斬新な演出。
「リゴレット」自体は初めて観るので比べようもないのですが、
それでもまるでミュージカルのセットのような舞台で
オペラ歌手が歌うという異色コラボレーション!
それもそのはず、演出家のマイケル・メイヤーは、
映画や演劇の監督のほか、ミュージカルの演出でも活躍する人なのです。
1960年代のラスベガスといえば、
カジノやホテルが建ちならび、毎晩繰り広げられる華やかなショーを
マフィアが仕切っていた時代なんだとか。
その時代にカリスマ的スターとして存在していたのが
フランク・シナトラと彼が率いる「ラット・パック」というグループ。
今回の演出は、この「ラット・パック」をモデルとし、
マントヴァ侯爵をカリスマ的なラスベガスのスターのように設定。
役名も「侯爵」を表す「デューク」になっていました。
なので、本来見栄えの悪い道化師であるリゴレットも
背中にコブがあるのが若干わかる程度で普通の男性だし、
彼の娘ジルダもごく普通のワンピース姿。
舞台設定からすると全然オペラっぽくない感じです。
実は「リゴレット」といえば、有名なアリア「慕わしき御名」や
「女心の歌」などしか知らなかったので、
もっと楽しいストーリーなのかと思っていたら、
まったく違っていて壮絶なラストが待っている悲劇だったんですねー。
ストーリーだけみれば、ただの女たらしの男に恋してしまうジルダは
バカな女だし、毒舌のために恨みを買うリゴレットも自業自得ではあるのですが、
ここにヴェルディの音楽が流れると、ドラマティックが生まれるんですね。

クライマックスで盛り上げてくれるのはもちろん、
華やかな場面はより華やかに、悲しみの場面はより悲しく
ヴェルディの音楽によって、ストーリーがドラマティックに美しく輝いてくるのです。
ヴェルディのこのドラマティックな音楽は、やっぱり大好き!
この秋に来日するミラノ・スカラ座でもこの「リゴレット」を上演するし、
ぜひぜひミラノ・スカラ座の舞台も生で観たいものです。
