バンドマスターとバンドリーダー、コンサートマスターとの関係ってなんだろう?


(前回の続き)

では、『コンサートマスター』っなんだろうか。


そもそも『コンサートマスター』は、本来はオーケストラの主席バイオリニストの事。


オーケストラでは指揮者がバンド全体の音楽を細かく取り仕切っていますが、その指揮を受けて演奏者に細かく奏法など指示する役割をするのがコンサートマスター

時には演奏者の代表として指揮者と協議を行ったり、指揮者が不在の場合は代わりに指揮(指揮台に上がる事はなく、演奏しながら示す)をする。とあります。


ついでの話だと、コンサートマスターは他のメンバーと違い、独立した特別契約で、給料が全然違うんだとか。^ ^


吹奏楽やブラスバンドなど他の大人数編成の楽団においても、やはり指揮者とコンサートマスターの存在ははっきりとしています。


ビッグバンドのバンドマスターが本来バンドに対してタクトを振る仕事を担っている事を考えると、バンドマスターコンサートマスターの関係は、確かにオーケストラにおける指揮者とコンサートマスターの関係に似ているのかもしれません。


ただ、オーケストラなどと違って、ビッグバンドでは実際の演奏には指揮者がいない事がほとんどです。


実際に演奏面で指示を出していくのは誰か?という視点でみると、また少し違った考え方ができるのかな。


ビッグバンド編成における各パートの持つ役割を考えると、音楽的にバンド全体の指揮を取るのはドラムになります。

そして、その指揮を受け取りながらバンドに奏法で統一を計るのはリードトランペットになります。

ただ、席の位置の問題で、ドラムとトランペットは一番後ろにいます。

そのため、キューを出したり音を止めたりするのは、本にあるようにトップアルト(リードアルト)が担うバンドは多い。

もちろん最前列にいる楽器なら見やすいので、テナー奏者やギターなどがキュー出ししているバンドもよく見ます。

ビッグバンドにおけるコンサートマスターの定義が曖昧なのは、こういう理由があるからなのかもしれません。


さて、ビッグバンド編成でも、先程書いたように学生バンドでは必ずバンマスコンマスがいて、役割がものすごく明確に分かれています。


バンマスコンマスが必要である理由の一つに、役割を分散させる事によってバンド内のリスクを分散させるため、と書いてあるものもありました。これは学生特有の問題もあるのかもしれません。


学生バンドだと部員数がかなり多くなるので、入退部や出欠席などの規律にはバンマスがかっちりと対応する事が多く、演奏面ではコンマスがかなり厳しい指示を飛ばす事が多い。

代わりに、規律面ではコンマスがメンバーに対してフォローをする事が多く、音楽面ではバンマスがムードメーカーになる事で、それぞれが行きすぎる事を防ぐんだとか。


学生バンド経験があまりないので実際どうなのかはわからないけど、バンマスコンマス体制の社会人バンドでも似た話を聞いた事はありますし、猫バンドでも、バンマスコンマス体制の時は確かにそのような面もあったように感じます。


では、なぜ猫バンドはバンドリーダー制に移行したのか。

これは特に意図してそうしたわけではなく、コンマスの引退は結成時からの約束であって『リーダーなら音楽面にも責任を持て』と指導されてきたからに他なりません。


ではここで視点を変えて、一般的に音楽団体におけるバンドリーダーってそもそも何なのか?について、調べてみました。


(次に続きます。)