ハムナプトラ 失われた砂漠の都 The Mummy ☆☆☆ | 映画の楽しさ2300通り

映画の楽しさ2300通り

ある映画好きからすべての映画好きへの恋文
Love Letters to all the Movie Lovers From a Movie Lover

砂漠は、その自然の峻烈さ、美しさと共に、スフィンクスやピラミッドといった古代文明の謎を隠した神秘的なたたずまいで、アラビアのロレンス始め多くの人々を引きつけてきましたが、映画にしてもそれは同様、砂漠が登場する映画にはまず魅かれます。

「ハムナプトラ」シリーズの第一作も気になってはいましたが、「レイダーズ」シリーズや「トゥームレイダー」シリーズの微妙なスタンスや「ミイラ」というそのものずばりの原題もあって観ようが観まいか迷っていました。背中を押したのは、これ自体シリーズ化されたという人気の高さ(評判のよさ)もありますが、「レニングラード」で気に入ったレイチェル・ワイズが出演(主演)していることでした。

期待どおり、エヴリン(レイチェル)の知的で無鉄砲でちょっとそそっかしい魅力が全開の、楽しい作品でした。本筋に関係ないように見えますが、主役のオコナー(ブレンダン・フレイザー)が本気になることがひとつのポイントですから、ヒロインが魅力的でなければ話として成立しないわけです。
で、そのブレンダン・フレイザーですが、容貌はまあまあとして(好みの問題です)、低音の魅力にやられました。何だか嘘のない誠実な雰囲気を醸し出す声です。
その他の登場人物もしっかり役割をわきまえており、少々ステレオタイプかもしれませんが、アドベンチャー・アクションとしてはわかりやすく正解でしょう。なかでも裏切り者のベニー(ケヴィン・J・オコナー)は好演で、その末路は気の毒だと思えたほどでした。

登場人物のことばかり書きましたが、やはり砂漠の風景の美しさは外せません。特に砂嵐のCGはダイナミックで見応えがありました。
謎ときやオカルトよりはアクション主体ですが、ストーリーよりもキャラクターに目が向けば(自身のケース)楽しく観られます。さて次回作はどうしようと思って調べたら、リック(オコナー)とエブリンが夫婦になっているとか。夫婦物が好きな自分としては、観ないわけにはいかなそうです(但し来年。鬼が大笑い)。