ボーン・アルティメイタム The Bourne Ultimatum ☆☆ | 映画の楽しさ2300通り

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「ロード・オブ・ザ・リング」もそうでしたが、初めから三部作として作られた作品の場合、3作目が一番カタルシスを得られる分、満足感が大きいようです。それだけでなく、アクションはある意味定型化されているのに迫力を感じるのは、当事者であるボーンの変質のせいではないかと思います。

全編を通じて、ボーンはどんどん人を殺さなくなります。事件が大きくなり、危険度が増すにつれてのことですから、ある意味画期的です。それがもともと見応えのあるアクションにさらなる深みを増しています。人を殺さなくなったボーンが、最後にはそれ故に救われるというのも嬉しい展開でした。

そして感動のラスト。海から生まれ海(実際には川ですが)へと帰るイメージが印象的です。それだけにシリーズ第4作のニュースへの反応は微妙でした。新たな敵を迎えるボーンはまた人を殺すのでしょうか。