コーコーセーカツ!! ラフスケッチ。 | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

 高校入学はいくら俺のような若干現実に対して覚めた人間だろうと、少しはときめきみたいな感情を抱かせずにはいられないイベントだ。

 ああ、憧れのコーコーセーカツ。

 しかし、それにワクワクする為には前提条件があり、それは入学する高校に赤的初というバカが存在してはならないというモノなのだった。

 だが、俺の海浜第一高校にはもう赤的初は入学することが確定しており、何の因果かヤツは俺の幼馴染なのだった……。

 だとすれば当然の帰結として、俺の高校生活はときめきもワクワクもないモノになるに違いない。

 かといって、灰色になるかと言えばそれは微妙なところで、初のバカはそもそも強烈な色を放つ高校生活という舞台に、原色のペンキをぶちまけまくって、混沌とさせる為だけに存在する人間みたいなところが質が悪い。

 ともあれ、今日は入学式。

 今日もあのバカと顔を合わせるんだろうなあ……。