才木が128球を投じての完封勝利。昨日のショッキングな負け(7点差をひっくり返された)を払拭するかの如く、力投。このカードを2勝1敗で乗り切った。

実はこのカード、終わってみれば上出来だったではないか。ボンクラ監督が消えて、阪神は強くなった。「3連勝できたのに」というタラレバ話は無意味だと思う。

 

ヒロインは才木。当然だろう。

それともう一人は、唯一の得点をたたき出し(適時二塁打)、(後述の)好守で失点を防いだ中野だろう。甲子園だったら、才木と二人並んでお立ち台だったのでは。

 

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両軍の先発、DeNAの大貫、阪神の才木の出来がよく、投手戦となった。DeNAは4安打、阪神は2安打。

 

才木は“力尽く”で強力DeNA打線をねじ伏せたような感じ。こういう投球ができる先発投手は、セ・リーグに何人いるだろう。2番・佐野、3番・宮崎、4番・牧、5番・筒香って……、反則じゃね?(汗)

 

球威があるって素晴らしい。まさに本格派。

189cmの長身で、正真正銘のオーバーハンド、真上から投げ下ろす。球速だけじゃない。才木の直球は150㎞/h前後。今日の最速は152㎞/hだったかな。才木より速い球を投げる投手はいくらでもいる。

そうそう。今季からよくスライダーを使うようになっている。打者が困ったような反応もするから、効果的みたいだ。

 

DeNAの大貫は、低めに直球も変化球もよく決めるため、阪神打線、ゴロアウトの山。打てそう気がしない……。

残念だったのは3回表。二死から投手の(中でも打撃のよくない)才木に四球を出してしまい、井上、中野に連打を浴びて1失点。これが決勝点となったわけだが。大貫、この回だけ乱れた。悔やんでも悔やみきれないだろう。残りのイニング(8回表まで)はキレイに三者凡退だったから。

 

1試合で、だいたい3回チャンスが来るという経験則というか、よく言われることがあるが、阪神は、本当にこのワンチャンスだけ。

 

DeNAの得点機は2回裏の二死一、三塁、7回裏の無死一、二塁、9回裏の二死二塁だったと思うが、確かに得点機が3回あったか。

 

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さて、試合の流れを手放したDeNA選手のプレーを1件。5回裏の一走・山本の走塁。

山本は一死後、四球で出塁。次打者・京田の当たりは二塁後方への飛球。これを中野が外野の方を向きながらポケットキャッチのようにして直接捕球した時には、すでに三塁に到達するぐらいまで走っていた。で、中野が一塁へ送球して楽勝併殺の形に。

確かに中野の守備は非常に上手かった。スゲー上手かった! 山本は安打になると判断して(決めてかかって)、一気に生還したかったのだろう。息詰まる投手戦での、同点の走者。実際、中野が捕球できなければ、一塁から長駆生還という好走塁になっただろう。

しかし、山本は一二塁間のハーフウエイで打球を確認すべきだったのではないだろうか。これは結果論だろうか。

ぼくは違うと思う。内外野へのフライ(バント失敗の小フライとライナーを除く)で併殺の形となるのは、作戦絡み(盗塁、エンドランの類い)でない限り、漏れなく凡プレーというのがぼくの見方。

 

厳しいかな? 山本の気持ちも、わからんではないが……。焦りもあったか。特に(山本は)捕手だから、やっぱ一番、投手を助けたい、援護したいという気持ちは強いだろうし。

あんまり山本を責めるのは、酷というものだろうか。そうだな。野球は人間がやることだ。

 

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スタメンから佐藤輝明が外れて6番三塁・糸原。サトテルは昨日2安打したといっても、うち1本は強風にあおられて野手の間に落ちたラッキーな当たりだった。

サトテルに危機感を抱かせるためにも、それから糸原のモティベーションのためにも、いいのではないか。

糸原をレギュラーとして戦う(サトテルを外す)ことでシーズンを勝ち続けるのは難しかろう。たとえ、そうであっても、サトテルが“打線の切れ目”になってしまっている現状……。

 

で、1番右翼・井上。近本に走者を還す役割を担わせるために3番に置き、2番・中野は崩さないための措置か。

岡田監督は、ぼくなんかには思いつきもしないことをする。まあ、すごいわ。

1番と2番を糸原・中野に任せ、5番か6番で井上、って組み方もあり得ると思うのだが。よりオーソドックスでは。

 

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今季の阪神先発投手陣は、これまでのところ、村上、才木、西の3本柱となっている(西は援護点がないから勝てないだけ)。

伊藤将司は昨日の悲惨な投球で二軍落ち。どうしたんだろうなあ。制球の問題か? 他に何か原因があるのだろうか?

大竹は昨季のような安定感がない。青柳もパッとしないし。

 

 

ところで湯浅はどうしたの? 二軍でもよく失点しているようだし。試合で投げているんだから、故障って話ではないような。