読みかけの本にもう一度戻って
わたしは 『光の回路』 に導かれるまま
その活字を追いかけ始めている。
小気味良い流れの中で
人の表と裏の感情を
明瞭に打ち出し
歯切れ良い展開で
事件を確実に解き明かしてゆく
ポアロを軸に書き上げられている
推理小説
その作家 -アガサ・クリステイー
日本人のわたしが
アメリカの美術館の中の
エジプトの部屋で
イギリス人の書いた本を読んでいる。
それはまるで
イギリスにある大英博物館の中の
エジプトの部屋にいるのと同じような感覚で
何と贅沢なことなのだろう。
ミイラとなった彼女の棺を背に
古代ローマとギリシャの
調度品や像に囲まれながら
一緒になって
推理をしている
わたしのこころを振るわせた文章 -
人間の動きにも
潮時というものがある。
満潮に乗りさえすれば
運は展けるのだ …
たしかに潮は満ちますが
それはいつか
引く時もあるのです。
容赦なく人を引きずりこみ
海の藻屑と消えさせる。
to be continued ...
to be continued ...
