あこがれの特急「ひだ」に乗って息をのむ景色に魅了され、京都では歩き尽くして街の素顔を知り、沖縄、台湾、パリへもひとりで。ビビリで、決して旅慣れているわけではないけれど、勇気を出していってみれば、自分を内側から新しくしてくれる体験の数々と、ドキドキも含めたすばらしい時間がありました。若い頃のように、ここで暮らしたら人生が変わるかも?とか、学びになる?なんて思わない。でも、自分にとってかけがえのない何かをもらえる旅。大人のひとり旅は、独特の魅力にあふれています。(本書説明~amazonより)

 

女性のひとり旅について書いた本書、家族や友達との旅とはまた違った、ひとり旅の旅先での想いを書いているのではと思い読み始めたのですが、私の想像とはちょっと違っていました。ひとり旅のノウハウ、特に海外旅行で気を付ける事など、実用書的な一面もある一方、ひとり旅の本質が、あまり書かれていなかったような・・・。

 

今現在TBSラジオで、斎藤工朗読による「深夜特急」(沢木耕太郎著)を聴いているから、なおさらそう感じるのかもしれません。インターネットもクレジットカードもなかった、今から50年も前に書かれた沢木耕太郎の「ひとり旅」と、スマホなどのインターネットをフルに活用する山脇氏の「ひとり旅」を比べるのは、愚の骨頂であることはわかっています。ですが「ひとり旅」の本質は同じだと思うのです。本書はあくまでも著者の国内外のひとり旅を例にしながらのハウツー本でした。

 

などと口うるさい事をいうつもりはありません。自称ビビりの著者が、知らない土地でおいしいものを食べて、いつもの日常から解放されて、好奇心100%で街歩きをする・・・。特に奈良を訪れた章では、私も「あ~また、奈良や斑鳩の里に行ってみたいな~」と思いました。