鶏のこと、猫のこと | Rakuenありす ~自然農園/農薬・化学肥料不使用

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孵卵器で孵ったペキンバンタムとポーリッシュの雛ダンテ。
生まれて初めて育児ノイローゼを体験したヒヨコ育て。
ダンテの娘アビーは神経質で、
乱暴者で大食いいたずら坊主の南部かしわ鶏。
棲息生物の方が運営者より強い「Rakuen」日誌です。

2023年11月6日

 

鶏のこと、猫のこと

 

 トニー達をハウスに移して、翌日、囲いを手直ししたのだが。その夜、というか夕方、他の子たちがハウス内の小屋に入っていく頃になったら、トニー達は大騒ぎを始めた。バタバタと飛び上がって天井にぶつかってみたり、金網に飛びついて麻紐の隙間から顔を出そうとしたり。意味が分からなくて、朱鷺(shuro)はその日、3羽をすごく怒った。

 しかし、お風呂に入る頃に考えた。あれは、幼い頃の記憶として、皆であの小屋の中で眠っていたことを覚えているからであろうか、と。そこに一緒に入りたいということだったのではないか。

 それでも出てもらっては困るので、翌日には家族が堆肥の発酵小屋を作っているのだが、そのとき出るプラスチック製の透明の波トタンの端材をもらって金網の隙間に詰めてみた。

 その夕方も、やはり皆が寝る時間になると3羽は騒ぎ出す。よく見ていると、なるほど、そうか…ということが分かってきた。今まで止まり木に寝ていたから、段ボール箱を置いただけの低い位置で寝るのが怖かったのかも知れない。

 それで、翌日つまり昨日、沿岸から帰って来てから、コンクリートブロックを買ってきて、それを横に積んで穴に竹を刺し、止まり木を作った。最初、ウロウロしていたマクギーとジェーンは、やがて止まり木に飛び乗ってくつろぎ始めた。最後までうろうろしていたトニーも最終的には空いているスペースに飛び乗った。それを確認して、朱鷺(shuro)は家に入った。

 しかし、今朝、またジェーンが網の外に出ていた。それを捕まえて、結局、隙間はすべて網で塞いだ。つぎはぎだらけの、ぶかっこうで、いかにも素人の手仕事という囲いが完成。

 可愛くないとか処分しようかとか言ってみるものの、やはり、トニー達にもそれなりの愛情はある。さっちゃんナミちゃんの子で、ダンテの子だ。華やかに綺麗な雄だ。出来るだけ幸せに生きて欲しいが、今まで不自由な暮らしを知らずに育った子たちだ。狭い場所に閉じ込められるのは不本意であろうが、二者択一だよ、君たち。

 やはり、「血」をどうするかは、管理者・運営者に決定権があるのだよ。

 そして、今後、寒くなって外に出られなくなったら、かしわ達がまたいたずらを爆発させて、朱鷺(shuro)をブチ切れさすのだろうな、とちょっとげんなりする。

 いただいていたもみ殻も袋を破いて散らかすし、育苗場や、ハーブ園地に飛び上がって入ろうとしている姿を目撃している。食肉にするぞ、こら!

 そういえば、数日前…トニー達の様子を見ていた最初の日、別の事件があった。

 ダンテが梁に止まって寝るのはいつものことで、きーちゃんもその隣に寝るようになっていたのだが。その日は、きーちゃんが3度ほどtryしても、梁に届かず、地面に落っこちていた。実は、いたずらかしわを持て余したとき、風切り羽を切ってしまえば良いのでは、ということで、そのとき最初に捕まえたシロちゃんの風切り羽を切っていた。そして、はい次! と思ったとき、ハッとした。風切り羽が無くなったら、きーちゃんが梁まで飛べない。ダンテが一人になって冬に寒くなってしまう。

 ということで、きーちゃん、ももちゃんの羽は切られずに済んだのだが。

 もしかして、シロちゃんもその日は梁に寝ようという気になったのだろうか? と思ったが。やはり、それはきーちゃんであった。

「お前、もしかして、食べ過ぎで重くなって飛べなくなったんか?」と捕まえて抱っこしてみたら、ものすごくずっしり! これじゃあ、飛べる訳ないわ。と呆れて、仕方なくきーちゃんを抱っこして梁に止まらせてあげた。

 すると、いったん下りていたダンテも再び飛び上がったのだが、きーちゃんと位置が逆になってしまい、落ち着かないダンテは、きーちゃんを乗り越えて反対側へ行こうとする。

「いや、それは無理無理」と、ダンテを抱っこして移動した。

 ダンテもきーちゃんも、「ココココっ」と声を上げたが、それ以上の大暴れはせずに、大人しく梁に止まってくれた。この子たちは人馴れしているので、ほんとうに楽。

 しかし、翌日から、こいつらは食い過ぎだ、ということが判明したため、強制ダイエットが始まった。他の子たちもとばっちりだ。朝晩あげていた餌を朝だけにした。そしたら、その日から、きーちゃんはまた梁まで飛べるようになった。

 それから、天ちゃんがここ一か月くらい卵を産まなくなり、元気がない。いつも朝は最後まで止まり木にいて、下りるのも、何度かためらった後に覚悟を決めて飛ぶ、という感じに見える。食欲もあまりないのか、餌もそれほどガツガツ食べないし、以前なら果物をあげるとすごく喜んでいつまでも食べていたのに、先日、甜瓜をあげても一口も食べずに去ってしまった。

 卵詰まりじゃないよね、と共同運営者には言われたが、そういう感じではない気がする。羽がちょっとボロボロというか、生えそろっていないというか、そんな風にも見える。

 天ちゃん、元気出してよ。

 ペンペンは最近、少しずつ調子が戻ってきたようだ。

 タム子は、相変わらずメルハとラスティをイジメまくっている。天ちゃんは、他の雌に対して、執拗な攻撃はしない。餌を食べるとき、邪魔な相手を追い払う程度だ。タム子は根っからの喧嘩鶏なんだなぁ。

 ダンテグループは、ダンテも餌を食べるときには傍の雌まで追い払うが、わざわざ攻撃はしない。そして、ダッキーも今のところ、クーデター計画はないように思える。そして、ダッキーの声は低くて優し気で、とても良い感じだ。そういえば、この子は、孵卵器の中で、朱鷺(shuro)の般若心経を聴きながら雛になったのだ。(孵卵器が座敷に置いてあったので)(いや、関係ないだろうけどさ(^_^;))。

 さて、今日の夕方は、トニー達はやはり止まり木でも満足せずに、今度は、コンクリートブロックの上に立てかけていた段ボールと上の網との隙間に3羽一緒にぎゅうぎゅうで寝ることにしたようだ。

 明日は、その段ボールが倒れないように麻ロープで縛るとか、何か処置をせんといかんなぁ…。

 

 寒くなって頻繁に帰ってくるようになったレフ子は、おそらく悪気はないのだろうが、マノがじゃれつくと本気で噛みついて、本気で猫パンチして、マノは怯えるようになった。マノはそもそも昨シーズンの風邪症状が完全に治っていない。

 そして、今度はハルくんが吐いたりして、食欲があまりなく、けっこうな頻度で寝ている。それでも、ウェットフードや焼いた魚は少し食べるので、なんとか生きている。とはいえ、いや、けっこう元気には元気なんだけどな。

 ミッチも、歯が抜けちゃって物を噛めないんだけど、缶詰や魚の身は食べるし、刺身大好き。噛まずに呑み込んでるだけだろうけど、それでも栄養になっているなら良いわ。