もう待てない | 続・阿蘇の国のアリス
(なみちゃん、来たみたい...)


ディアローズ






「メリー、ジュジュかあさんと
もなか親分にご挨拶は」


「やさしそうな顔してる」

「そうなんですよ。
メリーはほんとうに
いい子なんですよ」


「まだ避妊手術を
してないみたいですけど、
させたほうがいいですかね?」

「私はさせたほうがいいと思う」

「歳だから、
しないほうがいいんじゃない」


一匹の犬(猫)が
家の中に入っただけで、
これだけ家の中が明るくなり、
話がはずむようになったことを、
初めてペットを飼った人たちは
一様に驚きます。


職場、学校にいる時でさえ、
今頃、あの子はどうしている
だろうかと、思いだします。




「アリス以外の子どもは
いらないと思っていたけれど、
みんなを見ていると、
ゴールデンがたまらなく
欲しくなっちゃった」


「ゴールデン、
パパにいって探してもらう」


「ジュジュくん、
シュシュくんまたね♪」


「もなかくん...」


「あんずちゃんも、またね♪」


どうして彼女らは
愛される能力を
持っているのでしょうか。

それは彼女らが人間を信頼し、
いつもぼくのことを忘れずに
考えてくれるように
思うからです。


犬たちの様子は、
人間に安堵を持たせ、
やがて彼女への
いつくしみが湧いてくる。






人間と違って
無償の愛情をくれているように
思えるのです。


「アリス、私...、
ゴールデン飼うね、いいかな?」