一緒に | 続・阿蘇の国のアリス
今日も晴れ。

スヌーピのオーナメントを飾ったら、
旅の始まりです。


「今日は、馬刺しを買って、
水汲みに行きましょう!」

「うん♪うん♪」


「出発~!」






「300グラムください」


竹田市の
メロディーロード通過中。

「春のうららの隅田川~♪」


※河宇田湧水






「すぐ下の河川プールに行く?」

「うん...」


「私の身体に
最初に異変が起きたのは、
確か、この辺りだったよね...」


去年の6月、
釣り人に近づこうと、
走って湧水にかかる小さな橋を
渡ろうとしたんだけど...

急に足がつっぱっちゃって、
川に転落したのです。


※2016年6月


「あの時は、
三人で顔を見合わせて
大笑いしたんだけど、
幸せは長くは続かないね...」


パパはいつものように
私の目をじっと見つめ、
静かな口調で言いました。

「悔いてもしかたないよ」


「それでも、
アリスはがんばってる。
それでいいじゃない」

パパの背後にサギがいました。




「川に降ろして...」


「だいじょうぶ?」

「うん」


「ありがとう」


ありがとう...と、
言いたい人たちがたくさんいる。


生きる力と、
愛する勇気をくれた人。


どんな時も、ずっと見守り、
支え続けてくれた人。

絶望の中で
手を差し延べてくれた人たち。


ひとりじゃ、
ここまで歩いてくることは
できなかった。

胸いっぱいの感謝を抱いて、
私は、パパに向き直りました。


「パパ」

「うん」


「パパと一緒に生きて行きたい!」


「私もあなたと一緒に生きて行きたい」

ママは目に涙をためていました。