犬の幸福 | 続・阿蘇の国のアリス
あかとしろのいけすを
きれいにしたら、旅の始まりです。


「うまそうだニャ」


「今、おうちですか?」

「いいえ、
コッコファームたまご庵に
向かっています」

「この前、玉子いらないって
いってたのに...」

「ジュジュかあさん、
今日はアリスご飯をつくるんです」


先に着いたのは、
コッコファームの裏手にある
「ミルネー」さんでした。


「お客さんかニャ...」


「ご注文は何にしますかニャ?」


「ポークウインナーのピザ、ワン」




「ママ、それ私がオーダーしたの」




「アリス、ボール追いかけてごらん」


カフェでゆっくりした後、
目的地に着きました。


「お花も買っていい?」








「ウインターコスモスにしよう♪」


最近、
眠っているアリスを見ながら、
ぼくはこれまでのアリスの生涯を
振り返っています。

アリスの一生は
なかなかのもんだった。


川に行くことが多かったのは、
そこに自由な場所があったからです。


犬の幸福、
犬を飼う人間の幸福とはなんだろう。


飼い主が犬と一緒に
なんの拘束も受けず自由に暮らし、
遊ぶことに尽きるのではないでしょうか。

「アリスには、これと...」


「これ」


※2015年12月


あの日、
折しも夕陽が山に沈みかかっていて、
地上を赤く照らしていました。


ぼくもしゃがんで、
しばらくアリスと一緒に
夕焼けの景色に見入っていました。