重たくなってない? | 続・阿蘇の国のアリス
週の始まりは...


いつも
「ボワ・ジョリ」さんからです。


「ママー!アリスちゃん来た」




「寝たきりになっちゃったの?
アリスちゃん...」




「あっ、パンたべた♪」


「リーちゃん、また来るね」


それから、私たちは
「恐ヶ渕」に行きました。

「ママ、お水...」


「すごく、すごく、アリスは強いね。
私だったら、ぺしゃんこにつぶれてるよ」


「今だって半分、
つぶれかかってるけどね」


私たちはどんな日も歩きました。

吸い寄せられるように
森を目指しました。


自然はいつだって
私たちを拒みませんでした。

おまえはおまえで、それでいい。

そう語りかけてきました。


「ねえパパ、私、重たくなってない?」

「うん、重たくなってる。うれしいよ」


「ヤマメいるかな?」




「いないね...」


未来はない。

明日は空白。

それでいいのだと、
私は笑いながら思いました。


自分に明日はなくても、
今はママとパパがいる。

未来など逆になくてもいい。

絶対に動かない
世界の中心には、
自分たちが
おたがいだけを見つめて
ひっそりと生きていたのです。