あい、してる | 続・阿蘇の国のアリス
犬の寿命が人間の寿命より
はるかに短いのは、
自然の定めではありますが、

ひとつの命の誕生から
死亡までを見届けるというのは、

しかも深く愛していたその者を
見送るというのは、
やはり悲しいものです。

ペットロスから
鬱になる人もいると聞きます。

犬猫に死なれるのは悲しいから、
もう飼わないという人と、

それでもやっぱり飼ってしまう
という人の、ふたつに
分かれるようですが...

ブログで出会った
「サラパパさん」は、
サラちゃんを7歳で亡くした後、
ふたたびゴールデンを迎え入れました。

死なれるのは悲しいから飼わない...

愛を失うことを恐れて
愛することをしない。

そうじゃなくて、
サラパパさんは、
もう一度ゴールデンを飼うことで
愛をとりもどしました。

そのゴールデンにつけられた名は、
「あい」。

しかし、
その「あいちゃん」に、
サラちゃんと同じ、しこりが見つかりました。

どうか、土曜日の手術が
無事でありますように...。


何て寒い夜だろう。

「アリス」

ん?と言うように、
アリスがこっちを覗き込んでいます。

その無垢なまなざしに向かって、
ぼくはその言葉を口にする。

「愛してる」