ひぐらし | 続・阿蘇の国のアリス
「ア・リスちゃん、お・は・よ♪」


「トイレがんばって!クッ、クッ」


「えっ、アリスちゃんが立って歩いてる!?」


「あっ、オシッコした」


「ウンチもした」


「すごいよ、アリスちゃん!グスン...」


「テッテレ~♪」


「さあ、ミズタキも鶏狩りがんばろうね」


「いくよ」


「...エイッ!」

「待て、ウサギ~!クッ、クッ」




「ミズタキにご褒美♪」


「アリスにも♪」





「300グラムじゃ足りませんよ」


午後から、
ママとパパは久しぶりに
草取りをしました。

ミズタキもいっしょでした。


人も動物も寿命で亡くなるそうです。


病気や、災害や、
事故で死ぬんじゃなくて、
寿命で亡くなるのです。


若くして死んだ人を、
可哀そうだと、
ぼくは思っていました。

しかし、
どんなに短い生涯であれ、
この世に誕生したことには
喜びがあったはずです。


ただ可哀そうだ、
と考えてては、
彼らの生きた時間と姿勢に対して
失礼だと思いはじめました。

「ひぐらしがカマキリに捕まった...
いや、カマキリがひぐらしを捕まえた」