「コッ、コッ、コ~、ヤキトリ、コッコ~♪」
「アリスちゃん、しっかりして。
コッ、コッ」
「うん...」
「さあ、がんばってトイレに行くよ」
「うん」
「フレ、フレ、アリスちゃん!」
「よかった、できて...グスン」
「ボワ・ジョリ」さんに行くと、
リーちゃんが、応援してくれました。
「アリスちゃん、食べて!」
「パクッ♪」
「私も~♪」
「よかった、食べてくれて...グスン」
その帰り道。
夏になるとよく行っていた
竹崎水源に行きました。
「バースくん...」
余計な荷物を
全部捨ててしまっても、
人生には残るものがありました。
それは
気もちよく晴れた空や、
吹き寄せる風や、
大切な人のひと言といった、
ごくあたりまえの
かんたんなことばかりでした。
そして、
そうした、かんたんを
頼りに生きていけば、
幸せは誰にでも
手の届くところにある、
ということにも気づかされました。
「ママ。私もバースくんも負けないから...」
「生きてみせるから!」